一橋数学の過去問を徹底分析し、合格した僕が教える一橋大学数学の傾向と対策

一橋大学の数学

こんにちは。一橋大学の笠原です。

イクスタ編集部

一橋大学の入試科目の中で一番難しい科目は数学です。
一橋数学は理系の人でもなかなか解けない超難問が何題も出題されます。
数学が苦手な文系の学生にとっては非常につらい入試です。

しかし、一橋数学には対策法があります。一橋は他の大学とは一風変わった入試問題が出されるので、しっかりと過去問を研究して、傾向を掴み、対策すれば攻略は難しくありません。

僕も最初に一橋数学の過去問を解いたとき、一問も解けませんでした...。しかし、過去問を何年分か解いていくうちに一橋の数学の攻略法が段々とわかってきました。過去問を解きながら自分なりに一橋の数学を研究し、対策をした結果、本番では三完(三問完答)することができました!僕の場合は数学のおかげで一橋の合格を勝ち取ることができたといえます!

今回皆さんには、僕が一橋大学の数学の勉強をする中で考えた対策法をお教えます。
数学は文系にとっては確かに難しい科目です。しかし、正しい勉強法、正しい対策法をを知ることができたら、数学が苦手でも点数を取ることはできます!

◇目次◇

一橋大学の入試で合格点を取るためには

まずは一橋大学の入試について説明します。

一橋はセンター試験では7科目使いますが、英語数学国語社会の四科目を二次試験で使います。学部によって四科目の配点は大きく違うので、自分の受ける科目の配点は必ず知っておかなければなりません。配点によってどの科目に勉強時間を多く費やすが変わってきます。

学部によって二次試験の配点が違う

先ほども言いましたが、一橋は学部によって配点が大きく違います。

一橋大学の二次試験の配点

数学の配点に注目してみると商学部、経済学部は配点が高く、法学部、社会学部は配点が低くなっています。どの科目も英語が一番配点が高く重要な科目ですが、数学は二番目に配点が高い、どの学部も無視することができない科目となっています。

数学はどの学部でも1完以上は必要

学部によって数学の配点は違いますが、すべての学部に共通して言えることは大問1完以上は必要であるということです。
いくら社会学部でも0完だと他の科目の足を引っ張ってしまいます。0完でも合格することはできますがそういう人は少数派です。
一橋数学は大問が5題ある中で1.2題は一橋数学を対策していれば取れる問題が出題されます。これを取りこぼすのは非常にもったいないです!この1.2問は数学が苦手な人でも対策すれば完答できます。
数学が苦手な人も1.2完ができる程度は一橋数学を対策しましょう!

一橋大学で出題される数学の難易度はどのくらいか

一橋大学は偏差値70前後の難関校ですが、僕は入試問題の中で一番難易度が高いのは数学の問題だと思います。解く時間は120分で入試問題にしては長い時間で問題を解くことができますが、一問一問が重たく、解ききるのは大変です。

実は東大よりも難しい数学

僕は数学が他の科目に比べて比較的好きだったので、受験生の頃、様々な大学の入試問題を解きました。僕的には東大数学よりも一橋数学のほうが難しいです。

東大数学は解くスピードが求められる入試問題なので、比較的簡単な問題が出題されます。東大数学は少し設定が複雑なので、設問を理解するのに手間がかかりますが、問題自体はそこまで難しくありません。

一方で一橋数学は問題はシンプルですがヒントが少なくとっかかりがないので、時間をかけて解く分、問題の難易度でいえば東大よりも難しいのです!

「じゃあもう点数取れないじゃん…」と思っている受験生。安心してください。
先ほども言いましたが、一橋数学は難しい分、出題傾向に偏りがあり、対策すれば点数は取れる入試問題です。僕は過去問を40年間分ほど解いて傾向をばっちり掴み、対策をした結果、合格点が取れました。これからその「傾向」と「対策」というものを説明していきます。

一橋数学の過去問出題傾向を分析

僕が一橋の入試問題を研究していく中で見つけた傾向を説明します。

一橋の数学は難易度が高い分傾向が偏っています。これは社会や英語にも言えることです。これは一橋が入試問題をしっかりと研究して、対策してくる受験生を求めているということです。一橋の過去問を何回も解き、必死に努力をする、一橋大学への「熱意」が強い人が合格を勝ち取ります。

大問ごとで出題される分野は明確

一橋数学は大体の出題される問題の分野は決まっています。頻出の分野としては「整数問題」「確率」「微分積分」「ベクトル」「図形問題」があげられます。特に「整数問題」と「確率」は毎年出ており対策必須の分野です。この中で、「微分積分」の問題は簡単なことが多いです。逆に微分積分の範囲の問題を解けないと周りの受験生と差をつけられてしまいます。微分積分は重点的に勉強するといいでしょう。

問1の問題は簡単なことが多い

一橋数学はほぼすべての大問の問1が簡単です。点数の配分は公表されていないので分かりませんが、問1の点数の配分は低くないはずです。この問1は必ず取れるようにしておきましょう。

一橋数学の対策法

ここから具体的に対策法、勉強法を教えていきます。ここが一番大切なポイントです。この対策法、勉強法をマスターすれば一橋数学は攻略できます。
まずはおすすめの参考書を紹介していきます。

参考書は「良問プラチカ」

良問プラチカの難易度

おすすめの参考書を紹介しますが、一冊しか紹介しません。理由としては、たくさんの参考書をやるよりも、二次数学は良質な参考書を何周も繰り返すほうが解けるようになるからです。逆に色んな参考書に手を出してしまうと、うまく数学の実力はついていかないでしょう。

今回紹介するのは「文系数学 良問プラチカ数学IAIIB」- Amazonです。

良問プラチカの難易度
Image via イクスタ

文系数学 良問プラチカ数学IAIIB - Amazon

プラチカには良質な問題が数多く掲載されています。これさえあれば一橋数学は攻略できるといっても過言ではありません。

解説の量は問題の量の5倍近くあるので、数学が苦手な人でも理解が簡単です。プラチカを2,3周繰り返し解いて数学の力をつけましょう!

文系数学の良問プラチカについてもっと詳しく特徴や使い方を知りたい受験生はこちら!

参考:難関大を目指す文系の受験生におすすめの「文系数学の良問プラチカ」 - イクスタ

 

一番時間を費やすべきなのは過去問

一橋大の数学15カ年 - Amazon

プラチカを何周も解くことも重要ですが、一番時間をかけるべきなのは過去問です。

今まで散々述べてきた通り、一橋数学は傾向がかなり偏っています。問題の難易度はかなり高いですが、ここまで傾向が偏ってる入試問題もなかなかありません。傾向が偏っているので対策をすれば解けるようになるのです。

しかし、過去問をただ解いていくのはもったいないです。過去問を解き方をお教えします。

一橋大学の数学の過去問対策に特化した赤本があります。それが一橋大の数学15カ年 - Amazonです。過去問を解くときにはこの参考書を使いましょう!

過去問はまず10年間分を3時間かけて解く

まずは最新の5年間分を除く、5年前~15年前の過去問をそれぞれ3時間かけて解きましょう。入試の時間は2時間ですが、過去問を解く時にはとことん考えてから復習したほうが解法が頭に入るので、諦めずに3時間かけて問題と格闘しましょう。

そのあと解答、解説を読みじっくり復習します。復習するときは解説を理解することが大切です。ただ見返すだけではなく、解法を理解しましょう。解法は理解しないと、数学の能力は一向に上がらず、次の問題に生かすことができません。これは数学の勉強一般に言えることです。

10年分解き終わったら、もう1周しましょう。一度間違えた問題でも復習してからと言って完全に解けるとは限りません。

数学の問題は解法を理解したつもりでも、頭に入ってないことがしばしばあります。二度間違えた問題は暗記する勢いで復習しましょう。一橋数学の問題は暗記しても損はありません。

直近5年を2時間で解く

10年分×2回解いたら、直近5年分を入試だと思って2時間で解きましょう。2時間解き終わったらひたすら復習です。5年分解き終わったら直近5年分ももう一周しましょう。先ほどと同じように2度間違えた問題は暗記する勢いで復習してください。

僕は過去問15年分を3周しました。45年分やって傾向がなんとなく掴めてくるのです。一橋数学を解いていく中で「この問題見たことあるな」と感じたら段々と傾向が掴めてきています。
何十年分も解くのは根気がいりますが1年分解くごとに合格は近づきます。頑張りましょう。

一橋数学で一点でも多く取るために

入試は一点でも合格ラインを下回ったら不合格です。入試は一点で勝負が決まります。合格するためには貪欲に一点を取りに行く必要があります。合格に少しでも近づくために、一橋数学で一点でも多く取るための方法を教えます!

部分点で点数を稼ぐ

一橋数学は正直大問を完答するのは難しいです。しかし、部分点なら容易に取れます。その方法はとにかく計算式を書くことです。
解にたどりつかなくても、計算が間違っていたとしても計算式が少しでも合っていたら加点はされます。少し泥臭いやり方ですが一点でも多く稼ぐためには重要なことです。とにかく計算式は細かく書きましょう!

時間配分に気を付ける

入試は時間との闘いです。時間配分を間違えると悲惨な結果になりかねません。数学入試で重要なのは諦める勇気です。

10分考えて数式が一個もかけないようならばその問題は諦めて他の問題に時間を使いましょう。入試は満点をとる必要はないので、一点でも多く稼ぐためには、解ける可能性の高い問題に時間を使う必要があります。

時間配分は過去問を解く中で自分なりに諦めるべきタイミングを掴んでおきましょう。

一橋数学はある程度は必ず点数が取れる

僕は一橋の合格をつかみ取るのは一橋への強いこだわりがあるかどうかだと思います。
何度も言いますが一橋の入試問題は傾向が偏っているので、対策すれば解ける問題が出題されるということは必要なのは「努力」だけです。

一橋の過去問を何十年分も解き、研究した人だけが一橋の合格をつかみ取ることができます。
これは数学だけでなく、英語、社会、国語とすべての入試科目に言えることだと思います。
みなさん、努力を惜しまず一橋合格にこだわって勉強しましょう!
 

一橋の入試で一番配点の高い科目は英語です。英語で点数が取れないと合格は難しくなります。そんな一橋英語の勉強法や対策について知りたい人は以下の記事を参考にしてみてください。

参考:一橋大学の英語の過去問を徹底分析し、合格した僕が教えるおすすめ参考書と勉強法 - イクスタ

一橋は社会科目の入試形式がかなり特殊とされています。対策になかなか苦しんでいる受験生も多いのではないでしょうか?以下の記事では日本史と世界史の対策法について述べているので、社会科目の対策に困っている受験生はぜひ読んでみてください!

参考:一橋大学の世界史の過去問を徹底的研究し、合格した僕が教える一橋世界史の勉強法 - イクスタ

参考:一橋大学の日本史の過去問を徹底分析し、合格した僕が教えるおすすめ参考書と勉強法 - イクスタ



*この記事は一橋対策特集の記事です*

一橋対策特集では一橋の対策法を科目ごと紹介しています。

一橋対策特集の詳細はこちら >


土井万智

土井万智(どいまさと)イクスタコーチ 逆転合格したい受験生専用のコンサルタント

早稲田大学教育学部出身。2021年度は約500回、MARCH以上に逆転合格したい難関国公立私立志望の受験生の専属指導者として毎週面談を行い合格発表までサポートしてきました。受験日までに何をやるべきかを把握・整理し、臨機応変に対応できる受験生になることが目標達成のためには重要です。2021年度はMARCH受験者の90%以上がMARCH以上に進学。難関国公立私立にも多数合格しイクスタで受験生をサポートする側で活躍中。
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