スクランブル英文法の使い方やレベルは？他社よりも解説が詳しくておすすめ！徹底解剖
こんにちは、早稲田大学教育学部出身、イクスタ代表／イクスタコーチの土井万智（どいまさと）です。
今回は、スクランブル英文法についてご紹介します。イクスタでは有力な英文法の網羅系問題集を英文法四天王と呼んでいて、これらのどれか1冊はMARCH以上を狙う全受験生にマスターして欲しいのですが、その四天王の一角、英文法スクランブルについてどんな受験生が、どんなタイミングでどうやって使えばいいのかを、現場のプロ目線として詳細にお伝えしていきます！
結論「スクランブルは四天王にて最強」
◇目次◇
大学受験で最重要な英文法を抜け漏れなく学べる
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スクランブルは英文法四天王で一番おすすめです！問題数は十分ですし、解説も四天王の中で最も充実しています。
ただ、受験生の中で最も有名なのはVintageやネクステでしょうね。Vintageを使っている人が一番多いかもしれません。学校で配布されているところが多いです。
四天王ってそれぞれ何が違うの？
四天王のそれぞれはほぼ同じ趣旨の参考書で、基礎〜標準レベルの英文法を固める参考書です。人気のカテゴリで、全受験生にとって欠かせない範囲なので各出版社が本気を出してそれぞれの四天王を出版しています。
四天王の中で最もおすすめなスクランブル
もっとも有名なのはVintageかネクステなのですが、一番のおすすめはスクランブルです！
土井も四天王は全て持っており、それぞれを比較しています。仕事柄、受講生にもっとも効率的に成績をあげてほしいですし英文法は大学受験全体のことを考えても早期に完成させるのは超大事なので、参考書選びは私の成果に直接繋がる大事な仕事でもあります。
そんな目線から、参考書を選んでいる私にとって、スクランブルはとても良い参考書だと言えます。
スクランブルは旺文社
スクランブルは旺文社から出版されている参考書です。旺文社といえば、英検市場をほぼ独占している出版社で、それだけ英語の参考書作りのノウハウがあるのだろうと予想しています。
「英文法の基礎は固まったようだが、これから英文法はどの参考書を進めていこう？」という受験生も多いかもしれません。そんな受験生は文法四天王の中から選べば間違いありませんし（UPGRADEはちょっと薄い）、その中でもスクランブルを選ぶことをおすすめしています！
英文法の広くて深い理解は大学受験英語の絶対必要不可欠！
たまに英文法の重要性をあまり理解していない受験生がいらっしゃいます（ほんとたまにですが）。「とりあえず英単語と長文読解やればいい」のように考えてしまっているようですが、英文法の理解はMARCH以上の難関大学の合格には絶対に欠かせません。特に、時制、関係詞、接続詞の徹底した理解と定着なくしては、難関大学で出題される英文で意味を正確に理解するのは不可能です。
以下に、英文読解において英文法が重要であることがわかる例をいくつか挙げます。
文法的な関係が理解できないと、文章の意味が曖昧になる場合があります。
例えば、「I gave the book to the man who helped me.」という文章を考えてみましょう。この文章には関係詞「who」が含まれています。もし「who」の役割や関係が理解できない場合、この文章は「私は本を与えた。その男性は私を助けてくれた。」の意味として解釈されることがあります。しかし、正しい理解では、「私は助けてくれた男性に本を与えた。」という意味になります。
文法的な誤りがある場合、文章の意味が変わってしまうことがあります。
例えば、「He is used to work long hours.」という文章を考えてみましょう。ここで「used to」と「work」が並列しているため、動詞の形が一致していません。正しい表現は、「He is used to working long hours.」となります。このような文法的な誤りがあると、文章の意味が変わってしまい、正確な理解ができなくなることがあります。
スクランブルをマスターすべきなのはどんな受験生？
スクランブルをマスターすべきなのはMARCH関関同立以上を狙う全ての受験生です。英文法は大学受験の全科目全分野の中でも最重要の領域です。英語の成績を伸ばすことは難関大学の英語の合格点を取るためにも重要ですし、英語で安定して合格点を取れる見込みがついていると、他の科目に時間をかけることができることにもなるので超重要！
英文法の入門レベルは固めておいてからスクランブルへ
スクランブルを始める上では、英文法の基礎は固めておく必要があります。
スクランブル（や四天王）は英文法の超基礎のところから学べるものではなく、本当に簡単なレベルは学んである前提の教材なので、中学や高校1年で学ぶレベルはマスターをしておいてください。
もし、英文法の本当に基礎のレベルが固まっているか怪しい場合には、大岩のいちばんはじめの英文法をおすすめします！大岩のいちばんはじめの英文法については私土井が詳細に紹介をしているので以下の記事をご参考にしてください！
スクランブルをいつまでにどんな状態に仕上げることができていれば、どんな大学に行ける？
早慶志望なら1年前までに完成
スクランブルを使って大学受験を進める受験生、早慶志望の場合は入試の1年前までにはスクランブルレベルの英文法を完成させておくことができれば、スクランブルのあとの教材を進めて早慶レベルにまで持っていくことができます。早慶や旧帝大の本番で英語で合格点を取ることを目指すのであれば、1年前の3月末までに、スクランブルは完成している状態を目指してほしいです！
完成している状態とは、スクランブルのどの問題を出題されたとしても他人に正解を説明できる状態を言います。イクスタコーチでも面談の中でTKT（定着確認テスト）を実施して、その教材を完成させることができているかどうかのテストを行います。
いずれにしても、スクランブル内の全問題について他人に説明できるほど正確に理解できていることが目標になります。
英文法までが最優先
スクランブルは文法編・語法編・熟語編・語彙編・会話編に分かれています。最重要なのは文法編473問です。文法編が最重要で最優先です。他の英語の勉強内容や教材を考慮する上でも英文法を理解していることが最重要ですので、まず英文法を2周して見たことはある状態にすることを優先してください。
文法編を2周して見たことがある状態にしてから、文法編とそれ以外を並行して進めていくのがおすすめです。
７周、１５周することも
文法編は本当に完璧に理解しておくことが超重要なので、何周もします。ここ数年の受験生の経験から、四天王の文法編は最低でも5周、平均7-8周、多い人の苦手な範囲だと15周する猛者もいます。
それくらい繰り返すことをイメージしながらスケジュールを固めてくださいね！
語法・熟語は何度も繰り返していく
文法編は理解が重要です。他の人に理解することが重要だとお伝えしました。それに比べて語法・熟語編は知っているか知らないかが求められるので、理解というよりは繰り返して知識を定着させる性格が強いです。何度も触れる機会を作って暗記していくことが求められます。スキマ時間などを使って定着させてくださいね。語法編以降は、語法、語彙、イディオム（熟語）、会話、発音・アクセントの892問を学んでいきます。
スクランブルは何周するまでにどれくらい時間がかかる？
文法編は約500問で、英文法の重要事項を学んでいきます。知識としてはこれ以上詳しいものは必要ありません。あとは他の教材で、違う問題形式で知識理解の抜け漏れをカバーし続ければどんな大学でも心配はありません。
イクスタコーチの受験生の様子を見る限り、こうしたタイプの文法は1問あたり3-5分で進める受験生が多いです。
1問あたり4分かけるとして約500問、つまり合計2000分≒35時間。毎日文法編に1時間かけるとして約1ヶ月で1周できる計算ですね。
文法編だけで1周1ヶ月だと長期間になりすぎなので、2-3週間で終わるように進めたいです。具体的には、スクランブルを始めたら毎日1.5-2時間はスクランブルのための時間を取れるように調整してほしいです。
スクランブルを始めるタイミングは大学受験の初期のステージですので、他に重要なのは基礎レベルの英単語か、理系なら数学IAIIBの基礎範囲は欠かせない範囲となっているはずです。例えば現役生であれば、毎日自習時間を5時間取ってそのなかでスクランブルの時間を1.5-2時間作って文法編を早く定着させることが現実的な目標になりますね！
長くとも3-4ヶ月で最低3-4周で80%の定着を目指せ！
長くとも4ヶ月で、スクランブル3-4周して内容の80%を定着させていることを目標するのが、現実的ですし達成してほしいです。ただ、実際にこの目標で進めてみれば分かりますが、結構きついです。毎日集中して定着させる、細かく復習するなどの工夫をしないとこの目標を達成するのは少し難しいかもしれません。
スクランブルの何に注目して勉強すればいい？
全範囲の理解と定着
MARCH以上志望の受験生にとってとても強力な味方になってくれることをご紹介してきました。MARCH関関同立、地方国公立志望の受験生であれば、スクランブルの内容を定着させることができれば、合格点を取るための英文法の知識は身につきます。
目指すべきところは、スクランブルに書いてある内容全てを理解し切ることです。問題編や解決編それぞれに記載されていること全てを定着させることができれば英文法の知識に関して不安はありません。
Power UP!も忘れずに！
Power UP!はプラスアルファの知識を扱っている位置付けですが、大学受験では必ずおさえておいてほしい知識が集まっていますので、必ず全て理解してくださいね。理解すべき知識と単純に覚えるべき慣用表現の両方が掲載されています。
こうしたコラムのような部分は、問題編とは直接関わっていないので勉強する際に省略してしまいがちなのですが、抜け漏れないように進めてください！
問題とその解説、Power UP!などのコラムなど記載内容を理解し、他人にスクランブルの問題を出題されてもすぐに理解した上で答えることができるか、を目標にしてくださいね！
もし最重要の分野から始めたければ、「出る順」を参考に！
スクランブルの文法編だけでも500問近くあり14章で成り立っているので網羅的である反面、何が重要なのかが分かりにくいことがあります。
「自分は各英文法の最重要事項をちゃんとマスターできているのだろうか」と困る場合には本書最初の「でる順ランキング」を参考にして、各章の最重要事項の定着を確認してください！
MARCHや地方国公立大学志望であれば、ここに掲載されている内容は必ずマスターしてほしいです。
スクランブルの前にやるべきおすすめの参考書・勉強法
英文法
スクランブルは英文法の重要な事項や分野を網羅的に学ぶことができる良い参考書ですが、英文法事項それぞれの最も基礎の分野の説明が丁寧な訳ではありませんので要注意です。
学校や他の参考書などで英文法の最も基本的な考え方については学んである前提で、スクランブルで問題数をこなしさまざまなパターンを学んでいきます。
例えば英文法の分詞構文を簡単に説明すると以下のようになります。
分詞構文は、文中で動詞の働きをして、より詳しい情報を付加する構文です。主に「-ing」や「-ed」で終わる分詞形容詞または分詞動詞を用いて、文を簡潔にまとめたり、文章の流れをスムーズにしたり、強調したい情報を強調したりする役割を持ちます。
例えば、次の文は分詞構文を使用しています。
"Feeling tired, she went to bed early."（疲れていたので、彼女は早く寝ました。）
この文で「Feeling tired」という分詞構文があります。これは「彼女が疲れていた」という情報を強調し、文章を簡潔にまとめるために使われています。
また、分詞構文は修飾節としても使われ、その場合は主語を省略して使うことができます。例えば、「Walking along the beach, I found a beautiful shell.」（ビーチを歩いている時、美しい貝殻を見つけた。）のように、"Walking along the beach"が修飾節として使われています。
このように1つの文法事項について、理解が深まるように丁寧に解説がついている訳ではないので、分詞構文の上記の表現についてピンと来なかった場合には、解説タイプの参考書を進めることをおすすめします。
このステージでおすすめの参考書は、先ほどご説明したように大岩のいちばんはじめの英文法です。
私土井が、大岩のいちばんはじめの英文法についてもご紹介しているのでぜひ読んでみてください！
> 大岩のいちばんはじめの英文法はいつまでに完成させるべき？イクスタコーチが紹介 - イクスタ
英文法の勉強を始める前に、まず基本的な文法用語を理解することが重要です。例えば、名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞、関係詞などがあります。これらの文法用語が何を意味するのかを理解しておくことが、英文法を理解する上で基礎となります。
英単語
英単語についても大学受験の入門レベルと言われる範囲はほぼマスターしておいてください。
英単語、英文法それぞれ入門レベルを完成させてからこのスクランブルに入るのが適切なタイミングです。
英単語ターゲット1200、英単語ターゲット1400
システム英単語Basic
速読英単語中学編 入門編
これらの参考書に掲載されているいわゆる入門レベルの英単語は少なくとも80%は定着をしている状態を目指してください。
スクランブルと同時に進めるべきおすすめの参考書
英文法
スクランブルで英文法の全範囲を網羅的に理解定着しつつ、同時に進めたいおすすめの参考書をご紹介します。
世界一分かりやすい英文法・語法の特別講座
スタサプや参考書で有名な関先生の英文法の参考書です。イメージとしては上記の大岩のいちばんはじめの英文法の発展形という感じでしょうか。350問程度の問題とその解説をしつつ、英文法の重要事項を解説していきます。関先生ならではの噛み砕いた分かりやすい説明が特徴の参考書で、ぜひおすすめです。
難易度としてはスクランブルよりも若干簡単ですが、被っている部分も多いです。
広い範囲を扱うスクランブル、深い範囲を扱う世界一分かりやすい英文法・語法の特別講座というイメージです。両方マスターすることでとても高いレベルの理解を得ることができますが、その分時間がかかってしまうのがネックです。
受験学年の4月ごろにスクランブルを始めているような状況だと、英文法以降のことや他教科のことを考慮すると両方をやり切る時間はないかもしれません。受験まで1年以上あるタイミングであれば両方を同時に進めることをおすすめします！
> 世界一分かりやすい英文法・語法の特別講座 イクスタコーチも嫉妬するその内容とは？ - イクスタ
英単語
英単語もいわゆる標準レベルのものをなるべく早くマスターしたいです。
ターゲット1900
速読英単語 必修編
システム英単語
この3つは最も有名な英単語帳です。そのほかにもDuoなども対象レベルでおすすめですよ。
英文法と単語の基礎レベルを固めて次のステージへ
英単語の標準レベルとスクランブルの内容がそれぞれ最低80%以上定着していれば、旧センター試験の過去問では最低でも140点、ほかには専修大学の過去問でも55-60%は得点できるようになっているはずです。
英文法までを学んでから、英文解釈や長文読解などの演習を積むことで読むスピードを上げていく必要がありますので、自分がいつまでに英単語や英文法をマスターする必要があるのか逆算しながら毎日の勉強計画を立てていってください！
ここまでスクランブルについて特徴や役割、使うべき受験生についてお伝えしてきました！志望校に合格するために必要不可欠な英文法。英文法をマスターするためのおすすめの参考書スクランブルをぜひ使ってくださいね！
そのほか、英語の勉強法やおすすめの参考書、スケジュールについて専門的なノウハウをお伝えしていますのでこちらも参考にしてくださいね！
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