高校入学から大学卒業までにかかる費用は?進路アドバイザー検定資料から正確な数字をご紹介します!
こんにちは、イクスタコーチの土井です。
賢くスマートに大学受験を攻略する4つの方法 - 土井万智(どいまさと)の公式ページ
今回は、大学受験および大学卒業までに必要な費用について、進路アドバイザー検定の資料を元にご紹介していきます。
イクスタコーチの受講生でも今年、とても悩んで事前に下調べが必要な受験生がいたので改めてまとめます。お金に関連して、奨学金についても改めてまとめる予定ですので私のページの記事一覧からご覧ください!
大学関連に必要な費用の大きさは家計にとても影響を与えますから、保護者の方も受験生の方もぜひお読みいただきたいと思います。ちなみに人生で費用がかかるのは、①住居関連②教育費③老後と言われています。それほど大きな影響を与える教育費。受験準備が早ければそれだけ費用がかからない選択をすることができますので、大学受験を予定している場合には、ぜひなるべく早く勉強を開始してください!
下記でもご紹介していますが、理系であれば国公立大学と私立大学では4年間の合計で300万円ほど学費に差がつきます。そんな背景もあり理系は特に国公立人気が高いので、理系に進みたいかもと考えている場合にはいち早く計画的に勉強を始めて国公立合格を狙ってください!
高校入学から大学卒業までにかかる入学在学費用の平均
高校入学から大学卒業までにかかる入学在学費用の平均は1人あたり965.1万円となっています。また、1年間にかかる費用の平均額は、高校で69.9万円、大学で157.3万円となっています。
入学費用、受験料、学校納付金、入学しなかった学校への納付金、在学費用(授業料、通学費、教材費など)、家庭教育費(塾や習い事など)
上記はあくまでも平均なので、受験の戦略によっては費用を大きく下げることもできます。
進学にかかる費用は、大きく分けて「学費」と「生活費」に分けることができます。「学費」は私立なのか国公立なのか、文系なのか理系なのかによって大きく変わってきますので、後述する内容を参照してください。
「生活費」は主に大学に自宅から通うのか一人暮らしをするのかによって大きく変わります。
ちなみに国公立大学で必要な金額も年々大きくなっていて、4年間で約500万円が必要となっています。
日本政策金融公庫の調査によると、18.6%が奨学金を受けているとの結果が出ています。
高校1-3年で約250万円、大学1-4年で約700万円
1人あたり平均965.1万円のうち、高校1-3年で約250万円、大学1-4年で約700万円の費用がかかっています。繰り返しますが、この金額には学校に納める以外の通学費や教材費、習い事の費用も含まれています。
大学種別・進学コース別、入学から卒業までに必要な費用
大学の種類や文系理系別に、卒業までに必要な費用の平均をご紹介します。私立大学は大学や学部によっても学費はバラバラですので個別で調べる必要がありますが、おおよその目安は以下となります。
国公立大学:約540万円
私立大学文系:約700万円
私立大学理系:約860万円
私立短大:約410万円
専門学校:約310万円
アルバイトや奨学金が必要な家庭の割合
大学の種類や進学コースに関わらず、約50%の大学生がアルバイトや奨学金など家庭以外からのお金を必要としています。
大学の学費
大学の種類や文系理系別で合計の学費は大きく変わります。順番にご紹介していきます。
国立大学の学費
国立大学の学費や文部科学省によって規定の金額が定められています。
国公立大学の初年度納入金:標準額
入学金:282,000円
授業料:535,800円
合計:817,800円
標準額の20%を超えない範囲で大学によって異なる金額を設定することも可能とされています。2019年から東京工業大学、東京藝術大学が授業料を引き上げ、2020年にも千葉大学、一橋大学が授業料を引き上げています。各大学とも10万円程度学費が上がっています。
入学金と授業料のみでは、卒業までの4年間で約250万円が必要です。
公立大学の学費
公立大学の学費は大学によって多少違いはありますが、ほぼ国立大学とほぼ同じです。一方で公立大学は「地元出身者優遇制度」を設けている点で国立大学とは異なります。その大学がある自治体に以前から住んでいると学費が減免される制度をとっている大学があります。もし地元の公立大学が選択肢にある場合には大学のホームページから調べてみてください。
その点以外費用は上記の国立大学を参考にしてください。
私立大学の学費
私立大学の学費は学部やコースによって大きく異なります。大きく文系・理系・医歯系に分けてご紹介します。
私立大学 文系 の初年度納入金 平均額
入学金:228,262円
授業料:793,513円
施設設備費:150,807円
合計:1,172,582円
実験実習費含めた合計 1,257,199円
有名大学では、慶應義塾大学や青山学院大学はそのほかの大学よりも若干学費が高いです。また国際系は学費が高い傾向にありますので注意してください。
私立大学 理系 の初年度納入金 平均額
入学金:255,566円
授業料:1,116,800円
施設設備費:177,241円
合計:1,549,688円
さらに実験実習費含めた合計 1,673,446円
理系は実験を行いますので、化学系は特に学費が高くなる傾向があります。一方数学科などはほぼ実験はないので学費は文系と同じでもよいような気がしますが、そんなことはないという謎...
私立大学 医歯系 の初年度納入金 平均額
入学金:1,073,083円
授業料:2,867,802円
施設設備費:862,493円
合計:4,803,378円
さらに実験実習費含めた合計 6,393,848円
私立の医科歯科系は大幅に学費が高いのが特徴です。私のこれまでの経験から言っても私立の医科歯科系に進学できるのは、保護者が同業である場合が多いです。
学費の納入時期
学費の納入時期は春と秋の2回のところが多いです。一般入試で入学した場合には、2-3月に初年度納入金と春季授業料を納付します。
大学受験時にかかる費用
大学受験の本番、受験学年の10月以降にかかる費用をご紹介します。受験料、願書取り寄せや受験会場までの交通費、宿泊費なども必要になります。
一般入試の場合
一般入試の場合に出願から受験本番までにかかった費用は以下の通りです。
出願のためにかかった費用
<自宅生> 202,300円
<下宿生> 157,900円
ほとんどの大学受験生は複数の大学学部に出願するために、その合計となります。参考までに第一志望が国公立大学であっても私立大学であっても理系の場合には3-5校、私立の場合には6-8校を出願・受験するパターンが多いですね。
受験のための費用
<自宅生> 37,600円
<下宿生> 88,000円
種類別の受験料
大学受験では、共通テスト、国公立大学二次試験、私立大学個別試験といくつかの試験を組み合わせて受験することになります。
共通テスト3教科以上 18,000円
共通テスト2教科以下 12,000円
国公立大学 二次試験 17,000円程度
私立大学 個別試験 30,000-35,000円程度
私立大学 共通テスト利用 15,000円程度
進学しない大学なのに30万円を払わなければならないことも!?
大学受験では複数の学校を受け、第一志望の合格発表前にすでに合格している大学の入学手続きが締めきられるというケースがあり、入学しない学校に学費を納入する事態が起こり得ます。
無駄な学費の納入を回避するためには、事件計画を綿密に立てることが必要になります。イクスタコーチの受講生も、10月ごろから出願校を本格決定し始めます。出願できる学部数や、無駄な入学金を払わないための作戦を立てるのにも時間がかかります。
入学までにかかった費用
上記の入学しない大学への費用以外にも、合格が決まり入学するまでには以外と費用が必要になります。大学生協調べによる平均額をご紹介します。
入学しなかった大学への納付金:280,600円
教科書、教材購入費用:209,300円
住まい探しの費用:210,400円
生活用品購入費用:201,000円
大学生協 2020年調べ
ここまで、高校入学から大学卒業までに必要な費用についてご紹介してきました。
保護者の方はもちろん、受験生も自分の将来にどれくらいの費用が必要かを知り準備できるものは早めに準備しましょう。奨学金についてもご紹介していきますのでぜひチェックしてください。
早稲田大学国際教養学部生のたかひこくんが同様の内容をまとめてくれています。英語外部試験利用のおすすめについても紹介しているのでぜひ参考にしてください!
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頭で描いて、心でやり切る。/土井万智(どいまさと)/早稲田大学教育学部出身/イクスタ代表