物理の成績を着実に伸ばすおすすめ参考書と3つの勉強法を現役東大生が解説!
こんにちは、フッシーです。
私は現役で東大に合格することができました。現在は大手予備校のスタッフをしています。
現役で東大に合格できたと聞くと、「どうせ高1の時からガッツリ勉強してたんでしょ?」と思われるかもしれませんが、実は私は高3生になるまではまともに物理の勉強をしていませんでした。
しかし、それでも私は最終的に物理の偏差値を20あげ、東大の入試でも物理に対応することに成功しました。
今回は私がどのように物理を勉強しどの参考書を使って物理の成績を上げたのかをご紹介します。

土井万智(どいまさと)イクスタコーチ 問題解決できる強い受験生を育成
2021年のイクスタコーチ受講生でも物理がすごく苦手な状態からエッセンス、リードa、名問の森を使って独学で早稲田大学理工学部の物理過去問で75%得点、早稲田大学教育学部の物理過去問で82%を得点できた受験生がいます。
物理は他の科目よりも教材数が少なくて不安になるかもしれませんが、少ない数をより極めることが重要な科目です。
物理は数学IAIIBが共通テストレベルで60%を取れるようになり、化学の理論分野が1周してから本格的に始めましょう!物理は大事ですが、入試本番のことを考えると数学と化学の基礎を完成させておくことをおすすめします。
◇この記事の目次◇
物理は正しい勉強法で時間をかければ誰でも伸ばせる科目です
まず物理に関して前提として知っておいてほしいことは、実は物理はちゃんと勉強をすれば誰でも確実にできるようになる教科なのだということです!その理由とは、
・数学に比べて公式など問題を解くのに必要なことの量が少ない。
・この分野の問題にはこういう解き方というように、解き方のパターンが大体決まっている。
ということ。
つまり、物理とはいくつかの重要な公式を使いこなせるようになれば問題が解けるようになる、ひらめき力が必要ではないから誰でもできるようになれる教科なのです!勉強法をつかむまでが重要です。
物理の成績を伸ばすための3ステップの考え方
それでは、物理ができるようになるためにはどのような勉強法をすればいいのでしょうか?
それは、ある3ステップに分けて勉強すればいいのです!それではその3ステップと各ステップごとのおすすめ参考書を紹介したいと思います!
ステップ① 物理の公式や考え方を理解する-おすすめ参考書
最初のステップは、物理の公式や考え方を理解することです!
上で述べたように、公式を使いこなすことができるならば自然と物理の問題は解けるのですが、そのためには公式を覚えたり物理の問題の解き方を理解したりする必要があります。
しかし、公式を理解することは意外と難しいです。公式を暗記するだけで物理の勉強を進める受験生もたまにいますが、それでは難しい問題に対応できなくなってしまいます。
まずは参考書に書いてある公式を理解するための勉強に時間をかけましょう。
公式を「暗記」するだけでなく、「理解」するための方法を知りたい人は以下の記事を参考にしてください!
物理を理解するためにおすすめの参考書
物理の公式や考え方を理解するこのステップでおすすめの参考書は、“物理のエッセンス”です!
この参考書は物理の基礎的な説明とその説明に関係する練習問題が載っているのですが、このステップではまだ問題は解かずに説明だけ読めばOKです!
> 物理のエッセンス 力学・波動 (河合塾シリーズ)(Amazon)
> 物理のエッセンス 熱・電磁気・原子 (河合塾シリーズ)(Amazon)
この参考書のいいところは、説明に無駄がなくて受験物理に必要なことのみがぎっしり詰まっており、またその内容も非常にわかりやすいところです。
正直、このエッセンスを読めば物理の問題を解くのに必要な知識はほぼ全部集まってしまいます!とてもよくまとまった参考書です!
ですが、ゼロからこの参考書に挑戦するのは少し難しいかもしれません。
学校の授業を取ってない人や、学校で物理の授業を受けているけどエッセンスを読んでもよくわからなかったという人は、もっと優しい入門的な参考書から始めることをおすすめします!
> 難易度と暗記or演習タイプが分かる!物理の有名参考書マトリクス
ステップ② 公式の使い方を練習する-おすすめ参考書
次のステップは、ステップ①で覚えた公式の使い方を練習することです。ステップ①を終えただけではまだ公式を使えるようにはなっていないのですが、このステップ②で実際に問題を解くことで公式を使えるようになるのです!
このステップでおすすめの参考書は、“リードα物理”や”セミナー物理”です!
これの参考書は、公式に当てはめるだけで解けるような初歩の初歩の問題から教科書の章末問題レベルの問題を扱っており、さまざまなレベルの問題に対応できる参考書です。
基本問題のページや応用・発展問題のページなど、問題のレベルによってページが分けられているので簡単な問題から難しい問題にスムーズに移ることができ、公式の使い方に慣れるためにはうってつけの問題集といえるでしょう。
参考書を繰り返し物理の公式を深める
何度も反復して演習を続けることで、ステップ①で覚えた公式の使い方を覚え、深く理解していくことができます。
よく「参考書や問題集を何周やればいいか分からない」という声を受験生から聞きますが、3周やればOKとかではなく自分がその問題集を完全に理解できるまではその問題集をやるべきです。
もし自分が2周でその問題集を理解したと思ったならそれでその問題集を終えていいし、逆に5周やってもまだわからないところがあるならまだその参考書を使うべきだと思います。
リードαの完全理解を目指す
リードα物理を完全に理解できたら、共通テスト物理で90点くらいは取れると思います。
難関国公立や難関私大に合格するには共通テストで90点くらい取れる実力が必要ですので、それらの大学を志望している受験生はこの参考書を繰り返して完全に理解できるようになることを心がけましょう!
ステップ③ 応用問題を解く-おすすめ参考書
共通テストでしか物理を使わない人はステップ②まででいいのですが、難関私大や国公立二次の入試ではリードαよりもっと難しい問題が出てきます。
そういう問題に対応するため、私大や二次で物理を使う人はもう一段階レベルが上の参考書・問題集を解く必要があります。
しかし、恐れることはありません!ステップ②で公式の使い方を練習した人ならどういう問題ではどの公式を使うかをすでに分かっているはずです。
応用問題といえども物理の問題を解くにはひらめきは必要なく、ただ公式を正しく使って計算ミスに気を付ければ入試問題に対応することができるのです!
物理の応用問題を解くための参考書は
ステップ③でおすすめの参考書は、“物理の重要問題集や名問の森です!
これらの参考書は二つともレベルの高い問題をそろえており、どちらか一つを極めればどの大学の入試問題でもほとんど対応できるはずです。(私は重要問題集をやりこみ、模試で物理の偏差値が75を超したこともあります。)
二つの問題集の違いですが、重要問題集は問題数が多く多様な種類の問題が網羅されています。そのため、これを一冊やれば大体の入試問題には対応できると思います。ただし、解説は名問の森に比べるとそこまで丁寧ではありません。
一方、名問の森は重要問題集よりも問題数は少ないものの、問題の解説が詳しく丁寧に書いてあります。また、問題ごとの難易度が四段階で表示されているので、自分ができなかった問題が基礎レベルなのか応用問題なのかを知ることができます。
問題の難易度は、重要問題集より名問の森のほうがやや難しいかもしれません。ですが、たまに重要問題集では難関大学に対応することができないという意見を聞きますが、私はやりこめば重要問題集だけでも十分なレベルに到達できると思います。(実際、私は力学分野は名問の森も使いましたが、それ以外の分野は重要問題集までしかやらずに東大に合格しました。)
どちらがより良い参考書かは人によって違うと思うので、ぜひ本屋で見比べて自分に合っている方を使ってください!
> 2016 実戦 物理重要問題集 物理基礎・物理(Amazon)
> 名問の森物理 力学・熱・波動1 (河合塾シリーズ)(Amazon)
> 名問の森物理 波動2・電磁気・原子 (河合塾シリーズ)(Amazon)
これらの物理の参考書を繰り返すことで、難関大学で出題される物理の問題にも対応できるようになります。その分、参考書に出てくる問題は難しいものばかりですが、根気よく演習を重ねてください。
きっと物理の実力が伸びていくはずです。
最後に-大学受験で物理を使うみなさんへ
物理はやってないときは全く分からなくて勉強するのがつらい科目だと思うんですが、一度わかると一気に解けるようになって問題を解くのがとても楽しくなります!
物理が楽しくなってくればそれは同時に物理の本質を理解できているということでもあります!
皆さんも今回ご紹介した3ステップとそれぞれのおすすめ参考書に従って、物理の楽しさをぜひ味わってください!
大学受験で物理を使う受験生のための物理の勉強法とおすすめの参考書をご紹介しました!
イクスタには物理に詳しい人が他にもいます!物理の勉強法についてもっと知りたい人は以下の記事を参考にしてみてください!
> 難易度と暗記or演習タイプが分かる!物理の有名参考書マトリクス
今回ご紹介した物理の参考書について、それぞれのさらに詳しい使い方や情報はこちらから読んでください!
> 物理のエッセンスを使って基礎から独学でも物理の実力をつける方法
> インプットが終わったら始める物理の定番問題集「名問の森」の特徴と使い方
> 【物理・重要問題集】問題数・レベル・使い方…徹底解説します!
大学受験生で物理を使う受験生におすすめの記事


イクスタの創業者、土井による論理的・戦略的な受験計画と戦略の作成
過去問に入る時期や基礎完成の時期などいつ何をやればいいか、完全にコントロールできるようになる必要があります。

> 論理的で抜け漏れのない受験計画の立て方が分かる イクスタコーチ
物理




