英語の基礎ってどこまで?共通テストレベルで測定する今の実力と成績別の勉強法

早稲田大学国際教養学部のしゅーへいです。私は帰国子女ではありませんが、英語を非常に得意にして英語がとても難しい大学に合格することができました。

今回は、英語の成績の伸ばしたいと考えているあなたに私のノウハウをお伝えします。英語の勉強法に迷っていて、今どんな勉強をすればいいか知りたい受験生は、この記事を読んでやるべきことを確定させてください。

私は予備校で毎年多数の早慶志望をはじめとした受験生に教えていますが、今回お伝えする英語勉強の考え方は非常に重要なのにも関わらず、理解できている受験生は少数です。難関大学に合格した受験生には必ずと言っていいほどまず理解しておいて欲しい考え方ですので、受験が終わるまで忘れないでください。

英語勉強法おすすめ

◇目次◇

共通テストレベルの点数で測定する、英語の実力3ステップ

タイトルの通り、共通テスト試験や共通テストレベル模試の英語にはレベル別で以下の3つのステップがあります。

ステップ1:0点〜140点

ステップ2:140点〜180点

ステップ3:180点〜200点

 

自分が今どの段階にいるのか、どの段階まで目指すのか。

それによって、自分の現状・やるべき勉強は大きく異なります。自分の実力を正確に把握できていないと最適な勉強をすることができずに、勉強の効率が落ちてしまいます。それって悔しくないですか?

今回は、共通テスト英語を3つの段階に分け、それぞれの状況ややるべき勉強・教材を説明していきます。今回の記事では共通テスト英語とは、共通テスト模試や過去問など、共通テスト形式で出題される英語のテストすべてを含みます。共通テスト本番以外でも同様のレベルのテストであれば置き換えて考えることが可能です。

 

ステップ1:センター・共通テストレベル0点〜140点 の勉強法や教材

現状の英語レベル

この段階にいる人は英語の基礎が不十分です。

英語における基礎とは、具体的に単語・熟語・文法のことを指します。

これらの基礎が備わっている人は、140点まで取ることができます。共通テストレベルで140点を取れていない場合には、基礎が完成していないです。

 

このステップでの勉強内容

この段階にいる人は、単語・熟語・文法を徹底してください。

そんなことやってる暇なんてないという人もいると思いますが、

基礎がない人に応用力がつくわけがありません。

多少の焦りもある人がいると思いますが、まずは共通テストレベルで140点を取ることを目指して基礎を徹底しましょう!

 

では、7割取ると言ってもどう7割を取れば良いのでしょうか。

センター試験の英語を基礎と応用に分けると以下のようになります。

○基礎→大問1・2・3(配点:約100点)

○応用→大問4・5・6(配点:約100点)

 

基礎力の完成(=140点突破)の目安としては、基礎問題で80点、応用問題で60点だと思います。

もちろん、この通りに得点しなければいけないというわけではありませんのであくまで目安と考えてください。

以下に紹介する教材をしっかりとこなせば、基礎問題で80点取れる力はつくと思います。

その力がついたら、自然と応用でも60点ほど取れる力はついてきますので、

まずは大問1〜3で80%得点できることを目指して頑張ってください!

ここからは、このレベルの受験生が使うべき教材を紹介していきます。

英単語のテキスト

共通テスト対応英単語1800(東進ブックス)

> 共通テスト対応英単語1800(東進ブックス(Amazon)

まずは、これから始めましょう。

その名の通り、共通テスト試験に特化した最も基礎的な単語帳です。

共通テスト試験に出てくる英単語の95%以上をカバーしているのが大きな特徴です。

アプリと連動しているので、通学時間などの隙間時間でも学習できます。

 

ターゲット1900(旺文社)

> 英単語ターゲット1900 6訂版(Amazon)

共通テスト対応英単語1800が終わったら、次はこの単語帳です。

共通テストに出てくる英単語の95%以上をカバーしている共通テスト対応英単語1800ですが、基礎を完璧にするためにはまだ足りません。

この単語帳は、共通テストだけでなく私大・国公立2次試験においても通用する単語帳です。

共通テスト対応英単語1800が終わったら、これをやってより基礎を強固にしましょう!

 

 

英熟語のテキスト

共通テスト対応英熟語750(東進ブックス)

> 共通テスト対応英熟語750(Amazon)

これも共通テストに特化した、東進の熟語帳です。

熟語帳に関してはこれ1冊で充分です。

この1冊を仕上げたら、あとは文法書に載っている熟語長文に出てきた知らなかった熟語を抑えるだけで良いと思います。

私大・二次試験に関しても、特別もう1冊熟語帳をやる必要はないと思います。僕自身、早稲田レベルの英語はほぼ毎回合格点を取っていましたが、英熟語に関してはこの熟語帳(の前のバージョン)にしか手をつけていませんでした。

英文法のテキスト

文法書に関しては、「これをやれ!」というのはありません。

内容の細かさ等において、多少の違いはあるかもしれませんが、

基本的にどの大学受験用の文法書でも書いてあることはほぼ同じだからです。

なので、本屋に行って受験コーナにある文法書をチラッと見てみて自分の好みのものを1冊仕上げてください。

ただし、その選んだ1冊はボロボロになるまで使いこんでください。

一応、僕の周りでも使っている人が多かったおすすめできる文法書を幾つか紹介しておきます。

 

Next Stage(桐原書店)

> Next Stage英文法・語法問題(Amazon)

文法書の王道ですね。

私の周りでもこれを使っていた人が一番多かった気がします。

 

Vintage(いいずな書店)

> 英文法・語法 Vintage 3rd Edition(Amazon)

高校で配られたのがこの文法書だったので、高校の友達はこれを使っている人が多く、

レイアウトがとても良いと言っている人が多かった印象です。

 

UPGRADE(数研出版)

> UPGRADE英文法・語法問題(Amazon)

僕が使っていたのがこの参考書です。

この文法書は、過去に出題された問題を分析したデータベースを元に作られています。

なので、最も出題される文法事項が詰まっていますし、レイアウトも良いです。

 

 

ステップ2:センター・共通テストレベル140点〜180点 の勉強法や教材

現状の英語レベル

この段階にいる人は、長文力が不十分です。

安定して140点前後を取れるようになったら、基礎は完成しているとみなして良いと思います。

ここからは、その基礎力を基にした応用力(=長文読解力)を鍛える時期です。

 

このステップでの勉強内容

ステップ1で、まずは大問1〜2で8割突破が目標と触れましたが、

ステップ2の人の目標は大問4〜6で満点です。

 

なんで満点なのか?

それは、センター試験で最も得点が稼げるのが大問4〜6の長文問題だからです!

 

私大・2次試験では、合否を決めるために受験者に差をつけなければいけません。

なので、読めても、選択肢で引っ掛けようとしたり、読めただけでは解けないような問題を複数設置します。

しかし、センター試験・共通テストは、合格者と不合格者を仕分けるためのテストではありません。

そのため、センター試験・共通テストは私大・2次試験とは異なり、問題が正直です。

あくまで「英語で書かれた文章をちゃんと読むことができるのか」を測るテストなので、読めれば絶対に解けます。

 

ステップ1を突破した人には、長文問題で満点を取る力がすでについています。しかし、すぐにはその力を発揮することはできないでしょう。

それは練習量が全然足りていないからです。

 

 

皆さんは、楽譜の読み方を覚えたらピアノを弾けるようになると思いますか?

何事も理論だけでは足りません。必ず実践練習が必要です。

 

ステップ2にいる人は、単語・熟語・文法という基礎を完成させた段階、いわば楽譜の読み方を覚えた段階です。

これからはその楽譜をもとに、実際にピアノの前に座る時です。多くの長文問題演習をして、応用力をあげていきましょう。

以下に長文演習用のおすすめテキストを幾つか紹介します。

 

 

センター試験過去問研究 英語(教学社)

> センター試験過去問研究 英語 2020年版(Amazon)

 

実際の過去問に触れないでいいわけがありません。過去問を解いたことがない人は、まず1年分必ず解いてください。

古すぎるものだと傾向が違いすぎるので、共通テスト対策としてはあまり使えないかもしれませんが、問題演習にはなると思うので、最低10年分は解くようにしましょう!

 

 

センター試験 本番レベル模試 英語(東進ブックス)

> 2020センター試験本番レベル模試 英語(Amazon)

これは、東進が2ヶ月に1度実施しているセンター試験本番レベル模試の過去問を集めたものです。

センター試験の傾向・難易度を再現しているので、赤本を解き終えてしまった人におすすめです!

 

 

マーク式総合問題集英語(河合塾)

> マーク式総合問題集英語(Amazon)

これも上記で紹介した東進のものと同じようなものです。問題演習の量を増やしたい人にはおすすめです。

 

最後に紹介した2つの予備校の共通テスト問題集は、他の出版社からも多数出ています。

赤本を終えてしまって解く問題がなくなった人、赤本の前に共通テスト英語の演習を積んでおきたい人は是非買ってください!

 

先ほど言いましたが、ステップ1を終えた人には長文で満点を取る力は備わっています。

ただ、すぐにピアノを上手に弾けるようにならないのと同じで、すぐにその力は発揮されないかもしれません。

正直、ステップ1〜2の中で、一番辛いのはステップ2だと思います。

基礎力は付いているはずなのに、なかなか点数が伸びない、何て悩んでいる人もたくさんいると思います。

でも、それは大きく飛躍するためにしゃがんで力を蓄えている状態です。

絶対に、いつか大きく飛躍する日がきます。

そのために必要なことは、我慢して演習を続けることです。

なかなか点が上がらない辛い時期に我慢できた人が最後に笑います。

実際に僕もそうでした。

我慢を続けて演習を重ねていたらある日、びっくりするくらい良い点数が取れるようになりました。

そんな、驚きと感動が入り混じった素晴らしい時を夢見て、我慢して演習を続けてください!!

 

ステップ3:センター・共通テストレベル180点〜200点 の勉強法や教材

現状の英語レベル

このステップにいる人は、共通テスト英語が完成している人です。

長文満点が安定してきて、180点前後を高確率で取れるようになったら、あとは残りの20点を取る勉強をするだけです。

このステップでの勉強内容

残りの20点を取るために、まず自分がどう20点を落としているのかを分析してください。

考えられるパターンとしては、

1. 大問1〜2で落としている

2. ケアレスミスをする

この2つが挙げられると思います。

どのパターンに該当するかで、やるべき対策は変わってくるので、これからパターンごとに解説していきます。

 

パターン1:大問1〜3で落とす

このパターンに当てはまる人が多いと思います。この人たちは発音・アクセント、文法に不安があるなら、それを深めてください。

180点くらい取れていれば満足という人はそんな深めなくてもいいので、二次・私大に向けて勉強をしてください。

 

パターン2:ケアレスミスをする

このパターンの人にできるアドバイスは、「10秒迷ったら問題を飛ばす」です。

迷って焦ったら正常な判断はできません。そのため、僕は「10秒迷ったら思い切って飛ばそう!」と考えてました。

飛ばした問題にはチェックマークをつけておいて可視化して、問題が全て解き終わったらその問題にもう一度戻って解き直しました。そうすると、迷った時よりも頭が整理された状態でもう一度問題に取り組めるので、「なんだこんなことか」となる時が多々ありました。

いきなり、模試でこの方法を試すのは勇気がいると思うので、問題演習等でこの「飛ばす勇気」を試してみてください!

 

自分の実力をセンター・共通テストレベルで理解して最適な勉強を続ける

センター・共通テスト英語には

ステップ1:0点〜140点

ステップ2:140点〜180点

ステップ3:180点〜200点

と、3つのステップがあり、それぞれ現状ややるべき勉強は変わってきます。自分は今どのレベルにいて、何をすべきなのか、しっかり現状を把握して今後の勉強に活かしてください!

イクスタのどいまんさんが英語の似た内容について動画で説明しています。こちらもご覧ください。

【イクスタ公式】英語の基礎って結局なに?どこまでやればいいの?Youtubeで見る


他の難関大学生が紹介する英語の勉強法

ここまで共通テストレベルの英語勉強法を紹介してきましたが、受験生のみなさんに様々なアプローチから英語力アップを応援したいので、他のイクスタスタッフが書いた英語勉強法の記事もご紹介します。

> 東京外大生が伝授する「受験で武器になる英語力」をつけるための王道勉強法

東京外国語大学・ななつん

> 早慶に合格できる英語力をつける2つの鉄則と分野別勉強法

早稲田大学文化構想学部・みさ

> 空読みは無駄!英語の偏差値を65から78に上げた音読の勉強法を紹介するよ

東京大学大学院・たまさん

> MARCHレベルの英語を身につけるための高3夏までの勉強法

中央大学文学部・エース

> 高校1,2年生向けおすすめ英語勉強法~多読で自然と偏差値アップ法~

横浜国立大学・まちるだ


*この記事は共通テスト英語特集の記事です*

共通テスト英語特集では共通テスト英語を対策する上で読んでおきたい記事をいくつか紹介しています。

共通テスト英語特集の詳細はこちら >

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