大学受験生の2chとのちょうど良い付き合い方
元受験生であり、IT関連の2つの会社に勤め、メディアがどう人の注目を集めるかについて勉強・企画・実行してきた私が2chとの付き合い方について私の考えをご紹介します。
受験生のみなさんが志望校に合格するためにお役に立てれば嬉しいです。
徹底的に付き合わない
いきなり結論ですが、これが大学受験生の正しい2chとの付き合い方です。
実は私がこの考え方に至るまでに時間がかかりました。なぜなら、みなさん一様に当てはまるようなことを宣言するには、さまざまな角度からの検証が必要だからです。個人的な感覚だけでなく、数多くの元受験生の意見や認知心理学の側面、メディアのビジネスモデル、インターネットで活用することができる受験に役立つツールなどに詳しくなることで、やはり2chは受験にとって不要なものだと断言することができます。
あえて強い言い方をすると、見なくていいなのではなくて見ない方がいいと言えます。2chに関連するコンテンツを見るだけで、志望校合格の期待値は下がるとさえ言ってもいいでしょう。もちろん、2chのコンテンツを見たら必ず不合格になるというわけではありませんが、2chを日常的に見る受験生見ない受験生がいた場合、2chを見ない1受験生の方が志望校に合格する期待値は上がると言っていいでしょう。
なぜそう考えるのか、その背景をご説明していきますよ。
「2chはたまに目にすることがあるけど、どこまで信用していいのかなー?」と日頃感じている受験生も多いと思います。そんな人はぜひ最後まで読んでくださいね。
不要って言い過ぎでは?2chのデメリット
そもそも2chやまとめサイトを見てしまうのは、そこにリアルな意見や情報(のように見える投稿)や感情の高まりを見ることができ、それが刺激になるからです。
特に芸能スキャンダルなどが起きた時には2chに専用の板が立って様々な投稿がされます。多様な意見や切れ味の鋭い罵詈雑言を見てるだけで、悪意はなくともスッキリとした気分になってしまう人もいるのが事実。
こう言った面があるからこそ2chは5chになった今も存在し続けており、不特定多数の投稿を見ることができるソーシャルメディアも乱立している状態なわけです。
芸能スキャンダルや趣味に関してなどで2chを見ることはそれほど大きな実害はありません(社会に対する認知が歪んでしまうという面ではネガティブですが、実際に損をする実害とまで言えるかは微妙なところです)。
ですが、これが大学受験となるとたちまちネガティブな影響を及ぼします。
あとで詳しく述べますが、勉強法や志望校の決定、大学に入ってからの満足度に関わるところまで、悪影響を与えてしまいます。
事実を見極める目を養う必要
大学受験生を経て大学生、社会人になっている人からしたら、2chを見てしまう状況は「他人の意見に踊らされている力不足の若者」のように見られてしまうのが現実です。
例えば「Fラン」という言葉はネット上で使われがちですが、世の中の人はそれほど大学のランクは気にしていません。大学のランクよりその人がどんなことを考えてどのような活動をしてきたかの方が重要です。大学のランクは、入学試験の結果でしかなく、その人の一面でしかありません。大学名でその人自身が格付けされるようなことはありません。(大学名で格付けされるようなコミュニティもあるかもしれませんが、そのような価値観の場所は少数派です)しかし、このようなラベル付けをすることで何かをラベリングした気になれるため、この表現を頻繁に使ってしまう人がいます。ネット上の他人の偏見を気にしすぎな一例です。
それでも2chを見てしまう理由とは?
本当のことが書かれているような気がする
確かに自分の知らないことが書かれていたりすると、本当なのではないか、と思いたくなります。しかし後述の背景から、本当のことは一部あるものの、多くは不正確な情報です。正確な情報だとしても記述が偏見やジョークで見えにくくなっています。
他人から見たリアルな意見が知りたい
自分が知らない情報や、知ってる情報でも他の人から見たものを知りたいという人もいるでしょう。複数の人からの意見を集めることは無駄なことではありませんが、できれば実名や個人がある程度特定できる情報源からの意見を参考にしましょう。2chでの投稿に比べて、世の中はもっとポジティブな意見が多いです。
2chで投稿している人たちの実態を知ること
顔が見えないことをいいことに言いたい放題
2chで投稿しているのは様々なバックグラウンドを持った人がいるのは当然ですが、やはりネガティブな背景を持った人が多いのが現実なようです。
大学受験は特に成功と失敗が分かりやすく今後の人生に影響を与えてしまう節目だからこそ、優越感や劣等感、階層意識が働きやすくなっています。
ノイジーマイノリティと呼ばれるごく少数(全体の5%前後との研究が多いです)の投稿者が1人あたり非常に多くの投稿をして、その空間での多数派の意見のように見せかけるという状況は良く見られます。
大学受験に関する2chでも、そのような5%のノイジーマイノリティが投稿をしていると考えられます。
充実している大学生は2chに投稿する機会がない
なぜなら、大学に入ると、インターネット掲示板のことなど忘れてしまうくらい、多くの楽しいことや刺激のある体験が待っています。そのような中で、好んで自分の貴重な時間をインターネットの投稿に使おう
とするのは充実した大学生活の中では考えにくいことです。つまり、大学入学後、生活が充実している人が2chに投稿することなかなかないことです。ぱっと聞いて高校生のみなさんは実感の湧かない部分かもしれませんが、高校受験の2chがあったら同じような状況になると思いませんか?
基本的に2chは生活に不満な部分を持っているノイジーマジョリティがネガティブを撒き散らしているものです。
確かに大学受験の闇は存在する
みなさんが感じている通り、大学受験は非常にプレッシャーがかかるので、成功したら嬉しい反面、失敗したらその劣等感を引きずってしまうことがあります。劣等感を引きずる人は多数派ではありませんが、受験から5年や10年経った後も、受験の結果が飲み会などの話題に上がることもあります(ましてや40代や50代でも受験の成功や失敗を語る人はごくありふれています)。それほどまでに大学受験の結果は個人の価値観に影響を与えるものとなっています。
自分の悔しさや劣等感からくる投稿に、受験生が悪影響を受けることは悲しい状況です。
受け取り方をコントロールできるか
もちろん、2chの全てが悪いということはありません。中には正しい情報も含まれていますし、学部や学科に関するマニアックな情報が載っていることもあります。ただ、2chで手に入れることができる正しい情報と、同時に受け取ってしまう間違った情報やネガティブな認識を天秤にかけた際に、明らかにその人にとって悪影響の方がはるかに多いので、それであれば2chごと無くしてしまった方がいいんですね。
2chでの正しい情報というのも、2chでしか手に入らないものは極めて少ないです。
投稿の中で言葉遊びや大喜利などで楽しむのは良いですが、価値観の根本に関わるような断定や偏見を表す投稿は信じない方がいいです。
そこで難しいのが、言葉遊びや大喜利と断定や偏見の境目がわかりにくいのも問題です。自分がその差を明確に理解できないうちは、いっそのこと2chは全く触れないという選択をすべきです。
イクスタには難関大学の合格者が数多く在籍していますが、2chに日常的に触れていた人は多数派ではありません。2chじゃなければ分からないような難関大学合格のための必須情報はほとんどないと言っていいでしょう。
2chを見ずとも、イクスタやそのほかの大手大学受験サイトのサイトやアプリを使えば、受験に重要なたいていの情報は手に入れることができます。
2chまとめはさらに避けたい
2chのまとめサイトはアクセスを元にした広告費で成り立っています。アクセスを稼ぐために、人のコンプレックスや優越感、劣等感を煽るような投稿を選んで並べています。強い否定なネガティブなニュースはついつい見てしまいがちですが、まとめサイトはそう言った心理的な働きを利用してアクセス数を稼ごうとしています。
何かを断定しがちですが、世の中はそれほど単純ではなく、複数の側面があるものです。
現実社会とネット上の匿名情報は大きく異なる
大学に入り社会に出たら2chで使われているような用語は全く常識ではありませんし、2chの内容を元にした発言をすると「何それ?」という反応をさせることも多々あるでしょう。
なぜラベリングをしたがるのか?
なぜ大学受験では大学の優劣をつけたがったり、ラベリングしたがるという状況になるのでしょうか。それは日本人、かつ高校生という同質性の高い集団だからこそその中での優劣に興味が湧いてしまうのが一因です。大学入学前は人を判断する価値基準があまりなく、「勉強する」ことが生活の中で一番重要だという考え方なので、必然的に「その人の勉強はどんな状況か」が大きな判断基準になり、その先にある成績や大学の話題が盛り上がるような状況になります。
大学に入り、勉強以外のことを必死に取り組んでいる人からしたら、大学がどこかなどはあまり大きな問題にはならないという世界があることをぜひ知っておいていただきたいと思います。
ここまでイクスタとしてのアドバイスをお送りしましたが、もちろん受験生活は自分の責任です。
良いところ悪いところを冷静に判断して、情報源を選びながら賢い受験勉強を進めてください!
2chについてはこちらの記事も参考になるでしょう。
イクスタの創業者、土井による論理的・戦略的な受験計画と戦略の作成
過去問に入る時期や基礎完成の時期などいつ何をやればいいか、完全にコントロールできるようになる必要があります。
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