現役部活生に告ぐ。受験勉強において必要なのは時間を作り出すこと。
今回も日ごろ部活に追われて忙しいみなさんに向けて私の体験談を書いていきます。さてみなさん。日ごろこんな言葉が口癖になっていないですか?
『部活やってて勉強なんてする時間ないよ~』
これ僕もよく言ってましたね(笑)。なんてダサい言い訳なんだと今では思いますが、当時は確かにいっぱいいっぱいだったのかもしれません。しかし本当に時間がないのでしょうか。もし時間がないとしたら、どうやって時間を作ればいいのでしょうか。
今回はわたしの受験時代の話から、「どうやって時間を有効に使うか。」をキーワードに話したいと思います。
その前に私の部活生のための記事第一弾をご覧になっていない方はそちらから見ていただいて、この記事に戻ってきてくれればと思いますので、下記をクリックして先にそちらをご覧ください!!
己を知るところから始めよ
私の受験勉強のスタートは高2の2月でした。
それまでの私の生活は、部活が週7当たり前にあり、週末は遠征。平日は朝練があり、放課後の練習は日が暮れてもやる。そんな生活を送っていました。
学校の勉強はテスト前に積み込みの対策で成績は上位だったので、正直何とかなるだろうと思っていわゆる受験勉強はしてきませんでした。最初の志望校は、成績優秀だからという理由で反強制的に学校の先生に国公立クラスに入れられたことから難関国立大学でした。
ここまで見ると本当にダメな高校生だったなと思います。超楽観主義なわたしが、現実を突きつけられたのは高2の1月。何となく誘われて行った予備校で最初に学力診断テストを受けた時でした。そこで取った成績が英語80点、国語120点。
塾長には、「このままでは国公立はもちろん、明青立法中も受からないよ」と言われてはっとしました。「学校の勉強だけできても難関大学には受からない。これはやばい」と思って塾に入って勉強を始めました。
ちっぽけなプライドは早めに捨てる
私も含めて、よくいる部活生の例として「部活引退してから本気出す。」と言っている人がいます。そういう人は大概2パターンに分かれます。本当は勉強しているけどみんなの前では勉強していることは言わないパターン、もう一つは本気でそれを言っている私のような井の中の蛙タイプです。前者は第一志望に合格する可能性が高く、後者は本当に部活を引退してから始めて間に合わず「もうちょっと早く勉強しておけばよかった」と言って不合格になる私パターンがほとんどです。
多少言い過ぎに聞こえますが、これが現実です。後者は私も含めて、『もう少し早くスタートをきっていれば合格できた』のにと受験が終わって後悔するのです。
なので私みたいな考え方をまだしている人はそんな小さなプライドは捨てて、今からでも受験勉強をスタートさせましょう。よっぽどの進学校にでも通っていない限り、学校の勉強だけで難関大学に合格できるほどうまくはいかないものです。
学力の差は、時間の差
『部活生は時間がない』ということは事実だと思います。しかし部活を引退してから始めたのでは、難関大学の志望者の平均までは行けても、合格者の平均までは行くことができない場合がほとんどなのです。
やはりある程度は、『学力の差は時間の差』となってあらわれます。ここでは少しだけ時間と学力の伸びについて触れたいと思います。
学力の伸びと勉強時間の量の関係は基本的に比例します。つまり勉強時間が多くなればなるほど基本的には学力は上がっていきます。なぜこのようなことが一般的に起こるのか。それは人間の記憶と関係しています。
これをエビングハウスの忘却曲線と言います。
出典:http://www.nextglobaljungle.com/images/entry/081208_1.gif
つまり人間の記憶はすぐに情報を失うので、継続して記憶する練習をしないと定着しないということです。このことから勉強も基本的にはやればやるほど記憶が定着していくということにも言い換えられます。よく学校のテストで一夜漬けでいい点数を取る人がいますが、その人はテストの次の日にはほとんどの情報を忘れていることってよくありますがまさにこの忘却曲線なのです。
やればやるだけ記憶が定着しある瞬間から爆発的に学力が伸びることを『べき乗の効果』と言っています。(といっても私が発見したのでもなんでもないです(笑)。)最初に学力を上げるまで、つまり記憶が定着しきるまでには時間がかかりますが、ある時期になるとしっかり記憶が定着するため、急激に学力が伸びます。仮に努力の量を2だと仮定すると、2の2乗は4ですが10乗は1024ですね。
学力も最初はなかなか上がりませんがあるとき爆発的に伸びます。もちろん伸び始めたら伸び続けるというほど簡単なものではありません。なので少し停滞したりする時期もあります。ただそれを超えるとまた飛躍的に学力が伸びていきます。
後悔はしてみないとわからない
私は予備校のアルバイトでたくさんの受験生を見てきましたが、現役生は本当に最後まで伸びます。12月から1月の本番で40点、50点伸ばす受験生も多くいます。そうした2段階の伸びを経験する人は遅くても入試の1年前くらいから受験勉強を本気で始めているのです。
しかし引退が遅く上手く時間の使えない部活生はどうでしょうか。引退が仮に高3の7月だとするとそこから本番までは約6か月しかありません。そうした受験生は第一段階の伸びしか経験できないことが本当に多いです。最後のあと一伸びができずに受験が終わるという、なんとも後悔の残る受験になってしまうというのがよくある例です。
私は高2の2月から受験をスタートさせたといいましたが、引退するまでの5か月間はだらだらとなんとなく「勉強やっとけばいいや。」と思って勉強していました。つまり先ほど述べた後者のタイプで「部活引退してから本気出す。」というスタンスでした。
しかし今考えれば部活を言い訳にしていたと心から思います。部活をやっているからこそ時間をもっと有効に使えたのにと感じます。私が言いたいのは言い訳だと認めたその瞬間から自分を180度変えろということです。私が気付いたのは大学に入ってからでした。最初に塾に入った瞬間から変わっていれば第一志望にもっと近づけたと思います。
時間は有限、使い方は無限
1日24時間しかないのは全員が共通です。その中で学校に行き、部活をし、ご飯を食べ、睡眠をしなくてはなりません。しかし有限な時間は、無限な使い方の可能性を秘めています。最後に大学生になって時間の使い方をある程度理解した私がおススメする時間の活用法を紹介します。
時間軸を使い空いている時間を可視化する
まずは1週間のスケジュールを時間軸に沿って書き出しましょう。
どこに部活があって睡眠時間はどのくらいなのかどこにスキマ時間があるのか、そのスキマ時間で勉強に使える時間はないかをまずは可視化しましょう。それができたら次は空いている時間を具体的にどう使うかを考えます。
例を挙げると、通学に電車で往復1時間かかるなら、そのスキマ時間で英単語帳をやったり、英語の音源をミュージックプレイヤーに入れてリスニング対策をしてみてください。それを365日続けたら365時間の勉強時間が稼げます。またこの時間で単語を勉強すればわざわざ机に向かって単語を覚える手間が省けます。
まず1週間続けてみる
次はまず1週間、立てたスケジュールを実行してみましょう。
良い習慣を続けたいなら1週間その続けたい習慣を実行することでそのあとも続けられることが脳科学的にも証明されています。(出典:『脳に悪い7つの習慣』林成之、幻冬舎新書)
この時に大切なのは、できる範囲で計画を立てて、実行することです。人間は常に物事に対する達成欲求を持っています。目標が達成されているときはやる気が続きますが、できなくなると急激にモチベーションが下がってしまいます。欲張りすぎて目標を高くし過ぎてそれが達成できないとそのあと反動で全く勉強のやる気がなくなってしまいます。
自分の勉強を振り返る時間をつくる(フィードバックの重要性)
立てた計画を1週間続けたらそのあと振り返る時間を作って1週間のFB(フィードバック)をしましょう。
その時に友達と振り返るのをオススメします。同じ部活の仲間ならさらによし。仲間はどうやって勉強しているのか、自分よりもいい勉強法や時間の使い方が得られることもありますし、他人からフィードバックしてもらうことでさらに分析ができるという効果もあります。
振り返って、再び1週間の計画を立てたら、また実行。ポイントは毎週改善をして、マンネリ化させないことです。部活が忙しくなると勉強する気持ちが薄くなっていきます。だからこそ1週間単位で振り返りを行い、そこで改善をする。この作業が重要です。
最後に
今回は私の失敗談から、時間の重要性を紹介してきました。何事もそうですが、時間の使い方というのがとても大切です。時間というのは可視化(目に見えるように書き出す)してみると意外に使える時間が多いことがわかったり、無駄な時間に気付くことができます。ぜひ時間を大切に、志望校合格を勝ち取ってください。