共通テストとセンターの違いを明確に理解して高得点できるようになるたった一つの勉強法

こんにちは、> イクスタ代表・イクスタコーチ/土井万智(どいまさと)です!

思考力や考える力って結局なに?抽象的でわからないよ!


学校の先生やWebサイトなどで「共通テストとセンターの違い」を調べようとすると、

「求められる知識はセンター試験と同じで、共通テストの方がより『思考力を求められる』」

「より普段の生活から考えるきっかけを持つべき」

という答えが返ってくることがほとんどです。


じゃあ『思考力』『考える』ってなんなのよ!


って思いませんか?

『思考力』や『考える力』の鍛え方が分からなかったら諦めるしかないのでしょうか?


そんなことはありません。『思考力』や『考える力』は明確に鍛えていくことができます。


ではどうすればいいのか。

ある知識・事象、公式について「なぜその結果になるのか」という質問を繰り返すこと

で思考力や考える力を確実に鍛えることができます。

「なぜそうなるの?」という質問をしていくだけです。意外と簡単だと思いませんか?


ここから歴史の具体例を元に『思考力』や『考える力』の鍛え方をご説明します。

米騒動から学ぶ原因と結果の関係性

例えば日本史選択者以外でも、

「1918年に物価の急騰で富山の主婦層が暴動を起こした事件→米騒動」

を知ってる人もいるでしょう。この例からセンターとは違い共通テストに求められる『思考力』や『考える力』の鍛え方をご説明します。

米騒動 1918年に物価の急騰 で富山の主婦層が暴 動を起こした事件 とは

これまでのセンター対策のみであれば「1918年」に「富山」の「主婦層」が「米騒動」を起こした、というカッコ内のキーワードさえ覚えておけばよかったのですが、共通テストではこれらキーワードの暗記だけではなくて、考える力を試されます。

そこで「なぜ米騒動が起きたのか」という疑問を立てる必要があります。

ではなぜ米騒動が起きたのか。

この米騒動が起きた理由は『第一次世界大戦』と『資本主義の発展』がきっかけとなっています。

つまり「『第一次世界大戦』と『資本主義の発展』によって米価が上昇したから米騒動が起きた」という原因と結果の関係性を覚える必要があるということです。


ここで勘がいい方は気付いたかもしれません。


じゃあ『第一次世界大戦』と『資本主義の発展』はなぜ起こったのか。

ここにも原因と結果の関係性が隠れています。

『第一次世界大戦』『資本主義の発展』はそれぞれ突然起こったわけではありません。「宇宙の始まり」か「たまたま」以外、何か大きな変化が起きたらその背景には理由や原因があります。


『第一次世界大戦』が起きた理由

『資本主義の発展』が起きた理由

がそれぞれあって、それがまわりまわって米騒動と繋がっているという関係性が見えるようになっている必要があります。


例えば『資本主義の発展』が起きた理由は様々な要素が絡み合っていますが、代表的なものに

綿工業から始まった産業革命は、やがて大量生産された製品を運ぶために、蒸気船、蒸気機関車、鉄道建設といった交通革命を呼び起こします。それにともない、鉄や石炭産業、鉄鋼業も飛躍的に発展します。」

https://gentosha-go.com/articles/-/10184 - 幻冬社ゴールドオンライン

上記を簡単にまとめると

『資本主義の発展』が起きた理由は「綿工業から始まった産業革命の影響」があることがわかります。


「米騒動」というキーワードの周辺知識を覚えておくだけだったものが、米騒動を出発点としてなぜを繰り返していくことで「どんなきっかけでどんなことが起こる可能性があるのか」という原因と結果の関係性の例を蓄積できるようになります。

この原因と結果の積み重ねこそが思考力です。


今回の例から「『第一次世界大戦』と『資本主義の発展』」が原因で、「米価が上昇した」という結果になることが分かりました。

そこからさらに、「米価の上昇」を原因としてどのような結果が起きる可能性があるのか、を考えてみることも思考力の訓練になります。


例えば、

原因「米価が上がった」ことが原因で、

原因と結果の関係性

結果「地方の小作人が苦しむ」という結果になる。


原因「地方の小作人が苦しむ」ことが原因で、

結果「小作人が都市に仕事を求めて移動する」 という結果になる。


原因「小作人が都市に仕事を求めて移動する」 ことが原因で、

結果「都市が過密になり治安が悪くなる」という結果になる。


原因「都市が過密になり治安が悪くなる」ことが原因で、

結果「富裕層が郊外に別荘を立てる」という結果になる。


原因「富裕層が郊外に別荘を立てる」ことが原因で、

結果「家がたくさん立つようになったので、大工さんがお金持ちになる」という結果になる。


②以降は私が想像で作っただけで事実ではありませんのでご注意いただきたいのですが、このように一つの事象に対して、どのようなことが起こるのか、どのような結果になる可能性があるのかを考えることこそ思考力の訓練になります。それが正しくなくても、ある程度の人が納得できるような関係性があれば、それは思考力の訓練になっています。

今回は日本史を例に出しましたが、例えば身近にある「スマホカバーをつけたら画面が割れにくくなる理由」を考えてみることも思考力を鍛える訓練になっています。


「あること」がきっかけで「ある変化」が起きる原因と結果の関係

を考える、これが思考力や考える力を鍛えるということです。


そして、どのような変化が起こるのかを予想するためには、これまでにどのようなことが起きてきたのかをある程度知らないと予想もできません。

そこで、これまでに起きてきた原因と結果の関係性のインプットが必要になります。


人間の考えることは古代ギリシャからあまり変わっていないと言われています。これまでの歴史上の出来事の因果関係を学ぶことで、その因果関係の法則を新しい知識にも当てはめることができるようになります。

逆に、因果関係ではなく単なる知識だけだと、それを将来違うことに応用することができなくなります。



「あること」がきっかけで「ある変化」が起きる原因と結果の関係

を考えてみる、分からなければ調べてみることこそが考える訓練だとご説明しました。


このフレームに沿って、身近な例をいくつか出してみます。答えることができるでしょうか。

1.「スマホカバー」がきっかけで「スマホが割れにくくなる」が起きる原因と結果の関係

2.「鬼滅の刃がアニメ放送」がきっかけで「漫画も爆発的に売れるようになった」原因と結果の関係

3.「新型コロナウィルスの感染が拡大」がきっかけで「オリンピックが延期になる可能性がある」原因と結果の関係

4.「スマホゲーム」がきっかけで「スマホが熱くなる」原因と結果の関係

なぜスマホゲームをするとスマホが熱くなるのか、それは「ゲームを再生するために必要な処理をすることでスマホ内のシステムをたくさん使いそれが発熱するから」という答えが予想できますが、では「なぜゲームを再生するために必要な処理をするとスマホ内のシステムが発熱するのか」という次のなぜが出てきます。

このなぜに答えたらまた次のなぜが出てきます。こうやって自分で質問を作って、その質問に答えるために考えてみたり調べてみることが思考力と考える力を鍛えるということになります!


英語でも数学でも国語でも理科でも、

「あること」がきっかけで「ある変化」が起きる原因と結果の関係

に当てはめることができる例はたくさんあります。それぞれの科目で勉強していて「なぜこうなるのかな」と疑問を持ったら、その結果になった原因を自分なりに考えてみる、もし分からなければ調べてみるという積み重ねこそが、その科目の実力をつけることになっていきます。


3行に要約すると

ここまで長い文章でご説明してきました。短くまとめます。


共通テストに臨む受験生がすべきこと

思考力、考える力を鍛えること


思考力を鍛えるためにできること

「なぜ」を繰り返して、原因と結果の関係性をインプットすること


因果関係を学んだ方がいい理由

似たような問題が出たときに、これまでの因果関係を当てはめることができるようになるから


共通テストで高得点するためにすべき勉強の進め方


思考力や考える力を鍛える方法がお判りいただけたと思います。では、具体的に共通テストで高得点するためにはどのように勉強を進めていけばいいのでしょうか。

それは、これまでセンター対策と言われていること + 疑問を持ったら「なぜ」を繰り返し、理由を確かめることです。

共通テストはセンター試験と比べて知識問題の配点は少なくなるものの、求められる範囲はほとんど変わりません。なので、去年より大変です。これまでのセンター対策のノウハウをそのまま実践するのと同時に、思考力を鍛える時間を取り入れる必要があります。

思考力を鍛えるためのフレーズ

「あること」がきっかけで「ある変化」が起きる原因と結果の関係

このフレーズは必ず覚えておいてくださいね。大学受験で求められる膨大な知識量に比べたらワンフレーズ覚えるだけなので大変ではないと思います。


思考力を鍛えるために、毎回理由を確かめるのには時間がかかるのですが、これからの日本のために、受験生に思考力や考える力を鍛えて欲しいからこそ、大学受験で思考力を求められる問題が導入されることになりました。

実は逆に、もともと「なぜ」を繰り返す習慣があって考える力がついている人にとってはそれほど新しい努力は求められず、むしろ相対的に得点しやすくなっています。(共通テストは受験者平均50点を狙っているので、センター試験の際に目指されていた平均点60点と比べると点数自体は取りにくくなっています)

ちなみに、これまでの旧帝大や早慶などの難関大学でも、思考力がないと点数が取れない問題が出てきました。こうした難関大学を目指して勉強している受験生は参考書や過去問などで思考力を問われる問題を目にしているので、共通テストだからと言って特別な対策が必要になって困るようなことにはならないでしょう。

ただ、思考力や考える力を鍛えることについてこれまであまり考えてこなかった人や、自信がない場合は

「あること」がきっかけで「ある変化」が起きる原因と結果の関係

このフレーズを毎日の生活の中に組み込んで勉強を進めていってください!


共通テスト、もしくは早慶や旧帝大などの難関大学に合格するための思考力の鍛え方について、さらに深掘りした記事を書きました。「考える」についてもっと深く知りたい人はこちらの記事も読んでみてください!

> 思考力、考える力をつけるためにはあらゆる場面で8つの関係性に着目する

> イクスタ代表・イクスタコーチ/土井万智(どいまさと)

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イクスタの創業者、土井による論理的・戦略的な受験計画と戦略の作成

本気で合格するためにはどの教材を、いつまでに、どれくらい終わらせる必要があるのかを志望校データや教材のレベル別に全ての教科で洗い出し、明確に予定を立てます。
過去問に入る時期や基礎完成の時期などいつ何をやればいいか、完全にコントロールできるようになる必要があります。

イクスタコーチ

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