勝てる私立理系の4月〜9月のスケジュールと勉強計画
独学の私立理系志望が大学受験を成功させるための年間計画・年間スケジュールです。
東京理科大や上智、MARCH・関関同立を確保して、さらに早慶にも合格を目指す受験生が合格するための年間計画です。
理系は数学が重たくて科目ごとの優先順位やバランスが難しいですが、今回紹介するような優先順位とバランスを心掛ければ、初めての大学受験でも無駄なく効率的に成績を伸ばして逆転合格することができます。
「予備校に入ってたくさん授業を取ったけどいつまで経っても成績は上がらず大学受験にも失敗した」
こうした光景が何十年も繰り返されているのは大変残念で、解決したい思いでいっぱいです。
学校や予備校では授業やテキストはあれど、その全体を統括するスケジュールを立てる専門家はいません。そのスケジュールこそが大学受験で本質的に重要です。
スケジュールからリスク管理をして受験計画を作成することで大学受験を成功させることができます。
4月から9月のスケジュール
1年間を3つのシーズンに分けます。
①4月の頭から6月末まで
②7月頭から9月末まで
③10月頭本番まで
さらに前倒しできると合格率が上がります。
大学レベル別の目標点
①4月の頭から6月末まで
この時期の大テーマ
私立理系が一番優先すべきなのは、圧倒的に数学です。
全範囲の標準レベルまで仕上げるため1000時間はかかるくらい、数学は各科目の中で最も時間がかかります。
理系でも数学に悩む人は本当に多いです。「理科は好きだけど数学は嫌いだし苦手」って人は、現役難関大学生でも想像以上に多いです。
そんな難しい科目だからこそ、早くから数学を標準レベルまで仕上げられるように準備します。
ちなみに英語も時間がかかる科目ですが、私立理系では英語の難易度は国公立や文系ほどではありません。
つまり相対的に数学がより大事になってきます。
4月から6月末までの数学
数学はまずは数学IAIIBCの標準レベルまでを抜け漏れなくすぐ答えれる状態にすることが最優先です。
数学をまず共通テスト7割超え・理科大未満程度の大学の合格点を取るためには、
レベルは青チャートのコンパス3までを自力でスラスラ解ける状態を目指します。
コンパス①②は9割解ける状態とコンパス③は8割解ける状態
大学受験数学で最も時間がかかるステップが、IAIIBCの標準レベルまでを完成させることです。
数学IAIIBCのコンパス②までで、約400題→1周80時間、3周200時間
数学IAIIBCのコンパス③だけで、約260題→1周65時間、3周170時間
IAIIBCだけで370時間かかります。とても時間がかかります。
ここまでしっかり解けるようになれば、理科大未満の大学の合格点を取れる可能性は十分にあります。
そして、文系数学のコンパス③までをしっかり解けるかどうかが、共通テストはもちろん、数学IIIを早く伸ばしていくためにも重要になります。
ちなみに、大学受験数学をゼロからやり直す場合には青チャートからだと難しい人が多いです。青チャートは典型的な解法の網羅生は非常に高いですが、最も根本的な概念理解のための説明は多くはありません。毎年、青チャートから始めて伸び悩んでしまう受験生がいます。
もし、ほぼ完全にゼロからやり直したい場合には入門問題精講か、白チャートか、マセマのはじめから始める・始めから解けるシリーズをしっかり定着させてから青チャートに移ります。
数学IIIと理科は、数学IAIIBCのこのステップが終わり次第始めます。
4月から6月末までの英語
英単語と文法の標準レベルまでを最優先で固めます。単語と文法の基礎から標準レベルまでを定着させることで読める文章がグッと増えます。
単語帳はターゲットシリーズやシス単、速単、LEAPなど有名なものであればどれでも対応可能です。
単語と文法が固まったら英熟語と英文解釈を加えます。
英熟語は合計600個程度、英文解釈は300文程度を目安に教材を揃えます。市販の参考書でも学校や予備校の教材でも構いません。
英熟語は単純暗記なので、毎日20分程度コツコツと記憶します。英文解釈は、毎日3−4文章程度を進めます。
英熟語のおすすめ参考書はターゲット1000や速読英熟語です。英文解釈のおすすめ参考書は基礎英文のテオリアやRise 構文解釈1などです。
基礎英文のテオリアのレベルと特徴|英文解釈で最もおすすめの参考書
ここまで英単語、英熟語、英文法、英文解釈の標準レベルまでが定着していれば、ほとんどの大学入試の英文はしっかりと読めて知識レベルで困ることはなくなります。
4月から6月末までの理科
化学
化学は圧倒的に理論化学が最優先です。大学受験本番では配点の半分から6割は理論が出題されます。配点も高い上に、理論分野は理解が一番難しいです。大学受験の化学ではまず理論をしっかり理解して、しっかり典型問題が解けるようになることにたくさん時間をかけたいです。
最初の段階で理論にしっかり時間をかけることで、理論の発展問題や無機化学や有機化学を効率的に伸ばすことができます。また、理論の基礎が徹底できている受験生は案外少ないので、模試の偏差値も上がります。
一方で、理論化学は特に酸化還元や電離度を扱う範囲から計算のステップが増えて難易度が上がります。この辺りの分野に苦手意識があるのであればぜひ丁寧に復習して典型問題は即答できるレベルに仕上げたいです。
まずは理論の典型問題を他人に説明できるレベルまで固めることを優先します。
スラスラ解けるようになりたい問題レベルは、セミナー化学や、リードα化学、新標準演習、新基本演習の基本問題までのレベルです。ここまでをしっかり固めましょう。
もし受験化学をゼロから始める場合には、「宇宙一わかりやすい化学」や、「ゼロから劇的にわかる化学」、もしくはスタサプの授業を受けながら典型問題を解くことがおすすめです。
理論の典型問題が固まり次第、次の分野に進みます。無機・有機・高分子は暗記要素が強い分野です。
物理
物理は問題を解き始める前の仕組みとメカニズムの理解がどの科目よりも大事な科目です。
物理は勉強方法を間違えると時間をかけても全く成果がでにくい科目です。一方で、ひとたび本質を掴んでしまうとほとんどの問題は全く困らずにスラスラ解けるようになる、とても極端な科目です。ですから、他の科目よりも、仕組みとメカニズムの理解にじっくりと時間を投資するのが効率的に伸ばすコツです。
ゼロからやり直す場合には、まずは理解のための講義の参考書にじっくり時間をかけます。セミナーやエッセンスなどの典型問題集は講義の参考書の例題をしっかりと解き切ってからでも遅くないです。
「宇宙一分かりやすい物理」や「漆原の物理」シリーズがおすすめです。この2つの参考書の例題までをしっかり解くことができれば共通テストで50%は得点することができます。
物理は力学から始めます。力学で学ぶ力のベクトルについての考え方を電磁気以降でも応用します。
この時期の目標は、セミナーの基本問題や物理のエッセンスの問題までをしっかり解けるようになることです。
生物
生物は、化学と理科とは少し勉強法が異なります。
化学と物理はそれぞれ理論、力学の仕組みの本質理解が圧倒的に重要な科目ですが、生物は暗記要素が強い科目です。
生物は構造や機能や物質名など、覚える量が半端なく多いです。日本史や世界史と同等レベルに暗記量が多い科目です。
暗記量が多いため全分野バランスよく、長い期間をかけて何十周もして長期記憶にすることがポイントの科目です。
生物は勉強し始める段階から、参考書の数が多いです。
教科書とセミナー系と資料集。この3点セットです。
資料集を使ってビジュアルで構造と機能を把握して、教科書で最重要なところを押さえ、セミナーでアウトプットする科目です。
生物の計算問題は、セミナーの基本問題を解きます。
セミナーの基本問題が固まるまではこの流れを続けます。
7月から9月末の数学
数学は引き続き、IAIIBCの青チャートのコンパス3までを抜け漏れなくスムーズに解けるようになることを優先します。
ここまで来たら、数学IIIを始めます。
やるべき順番と難易度と参考書は文系数学までと変わりません。青のコンパス3までをスムーズに解けるようになることを目指します。
数学はセンスではなく、地道な理解とパターンの積み重ねです。
地道に我慢して勉強すれば、ある日、これはそういうことか!と気付く瞬間があります。
この気付いて掴む瞬間のために地道に努力します。
7月から9月末の英語
英単語と文法の標準レベルまでが最優先なのは変わりません。英単語、英熟語、英文法、英文解釈、この4つの参考書の内容をしっかりと固めることができれば、私立理系の入試問題で読めない文章はほとんどなくなります。知識レベルは十分です。
ここからさらに長文読解問題を解くことで、本文での主張を正確に読み取る力を磨きます。また速読力もパワーアップします。おすすめの参考書はRulesシリーズ(旺文社)です。
7月から9月末の理科
化学
化学は6月末までに理論分野の基本問題までしっかり理解しながら解けることを目指します。
理論の基本問題が解けるようになったら理論分野の発展・応用問題と、無機以降の暗記分野を同時並行で進めます。
9月末までに無機・有機・高分子の基本問題までは8割は正解できることを目指してインプットします。
物理
物理は力学の基本問題レベルを他人に説明できるレベルに理解することが最優先の目標となります。
ここまでを6月末までに終わらせることが目標です。力学の次は電磁気分野を始めて、同じように基本問題までを理解しながら進めます。同じように全範囲、基本問題レベルまでを他人にしっかり説明できるレベルに解きます。
全範囲の基本問題をマスターすることができたら、力学の発展問題とその復習サイクルを始めます。
生物
生物の使うべき教材と問題レベルは6月末までと同じものを使用します。
私立理系は用語問題・説明問題・計算問題が出題されます。基本的には実験考察問題は必要ありません。
この3タイプの問題を十分に解けるようになることを目指します。
9月末までには全範囲の基本問題をほぼ解けるようにして、発展応用レベルの問題→教科書と資料集で復習するというサイクルを繰り返します。
10月以降の進め方
10月以降は、以下の3つを同時並行で進めていきます。
・入試レベルの応用発展問題の演習
・志望校の過去問サイクル
・基本知識の総復習
「知らなかった」が命取り。合格の常識、教えます。
大学受験生の約80%は第一志望校に合格できていません。
その最大の原因は、「自分に合った年間スケジュールや勉強計画」を立てられないことにあります。
予備校に通ったり、参考書を揃えたりしても、それだけでは合格には届かないのです。
一生懸命努力しているつもりでも、戦略不足や情報不足によって成果が出ない——。
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