【早稲田教育学部】教育学部なのに実は先生にならない?12種類の専修紹介から入試対策まで
今回は私の在籍していた早稲田大学教育学部についてご紹介していきます。
早稲田大学教育学部、学部外の人にとっては一体何をやっているかが特にわかりにくい学部のひとつだと言えます。中のことについて質問を受けることが多い早稲田教育学部、学部の仕組みや大学入試の対策法をご説明していきます。
この記事を読んで早稲田教育学部について詳しく知ることができ、志望校として目指してくれたら嬉しいです!ちなみにイクスタでは早稲田を目指す受験生の入試までの毎日の勉強内容や作戦を管理・ケアするコーチングプログラムもご提供していますのでご興味があれば覗いてみてください。
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早稲田大学教育学部は学科によって幅広い学問が学べますし、学部共通科目で他の学科の授業を取ることができるので色々なことに興味がある人にはおすすめです。
教育学部という点以外にも、早稲田は個性的で自分の軸を持った我が道タイプが多いので、そんな人たちと話していると刺激になっておもしろいですよ。勉強もするし遊びもするし、色々な興味がある人が多いので大学時代を過ごすならおすすめしたい!
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◯ イクスタでは早稲田の在校生が他の学部についても紹介しています!◯ ご参考に!
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◇目次◇
1.早稲田大学教育学部の特徴 | 教育学部には7つの学科と12の専修がある | 教職免許は必須ではなく選択制 | 各学科・専修ごとに学ぶ内容が大きく異なる | 学部共通科目で他学科の授業も受けられる |
2.各学科・専修の詳細 | 公共市民は社会学、経済学、政治学、法学を学ぶ | 教育学科は教育学専攻と初等教育学専攻に分かれる | 国語国文学科、英語英文学科、社会学科、理学科、複合文化学科の紹介 | 各専修の具体的な学びの内容や特色 |
3.入試対策と就職先 | 各科目の勉強法や参考書の紹介 | 過去問演習の重要性 | 早稲田教育学部卒業生の主な就職先 | 受験生へのアドバイス |
教育学部っていうからには、、先生になるんだよね?
受験生からもっとも多い質問ですね。受験生の親や社会人から質問されることもあります。「教育学部ってことは先生になるの?」この質問は早稲田教育学部の出身者はもう飽きてしまうほど聞いてきた質問のひとつです。
この質問にお答えすると、「早稲田の教育学部は先生の免許は取りやすいけど、先生になるつもりがなくても問題ない」となります。
教育学部という名前はついていますが、大学のカリキュラムに教職免許の取得が必須で組み込まれているわけではなく、教職の取得は選択制です。そのため、先生になるつもりがなくて教育学部に入学する人もたくさんいます。僕ももともと教職を取るつもりはありませんでしたし、実際に教職は取っていないです。僕の所属する社会科学専修(今の公共市民学専修)の周りでも教職を取らない人の方が多数派でした。
これからご説明しますが、早稲田大学教育学部は多くの学科に分かれています。それらの学科はさらに「専修」というコースに分かれており、専修ごとにまったく違う学部といっていいほど、授業内容やカリキュラムが異なっています。同じ学部の中でもいろいろなことを考えている人がいるのが早稲田大学教育学部の特徴と言えるかもしれません。教職についても、専修ごとに免許を取るつもりの学生の割合は異なっています。
教職を取りたい、もしくは将来教育関係の仕事に就きたいと考えている人は教育学部の中でも教育学科に入学することをおすすめします。カリキュラムのなかに教育学が組み込まれているので、教育という学問について深く勉強することができます。
たとえ教育学科でなくても、教育学部の中の「共通科目」という授業の中から教育学の授業を選択することもできるのですが、教育に関して学ぶのであればやはり教育学科がおすすめです。
7つの学科と12の専修、それぞれ全く違うのが早稲田教育学部の特徴です
早稲田大学教育学部では多くの学科と専修にわかれておりそれぞれで学ぶことはまったく違うということをご紹介しましたが、実際にどのような学科や専修があるのかをご紹介していきます。
このように7つの学科、12の専修に分かれています。詳細は学部のHPから調べてられますが、ここでは簡単に在学生の目線からご紹介しますね。また学科・専修のHPリンクも載せておきます!(各HPともぶっちゃけあまりやる気が感じられません!そんなに情報がないので参考にならないでしょう!...)
各学科とも、在学生がどの授業を選ぶが参考にするための授業案内(シラバス)がWebで一般にも公開されているので、もし気になる学科専修がある場合には、どんな授業があるかを実際に見てみましょう!
社会科学専修→公共市民学専修に改称
まず、僕が所属していた社会学科の社会科学専修です。通称「しゃかせん」。
高校で公共という科目が出来るのに合わせて、2019年に「公共市民学専修」という名前に変更されました。この専修は教育学部の中でも特に説明が難しい専修なのですが、公共市民学専修を簡単にまとめると「社会科学と言われる学問であればなんでも勉強できる学科」と言えます。(←まとまってない)
と、こんな感じで説明の難しい学科なんです。具体的にどんな勉強をするかというと、1,2年次では社会科学と言われる学問に一通り触れます。社会学、経済学、政治学、法学の概要に一通り触れ、自分の興味を持つ学問を見つけ、3,4年で自分の興味のある学問をさらに深く勉強していくスタイルです。
しゃかせんの授業にはいわゆるリベラルアーツと呼ばれる、教養的な授業が揃っています。しゃかせんは必修の授業も少なく、授業の組み方が割と自由にできるので大学生活では授業以外に様々な活動をすることができるのも特徴です。
教育学科
教育学科の下にはさらに教育学専攻と初等教育学専攻に分かれており、教育学専攻のみさらに下に3つの専修に分かれています。
教育学専攻
教育学専修
早稲田大学-教育学部-教育学科-教育学専攻-教育学専修。教育学がゲシュタルト崩壊しそうな専修です。いわゆる伝統的な「教育学」を勉強することのできる学科です。「敎育」という言葉が4回重なることから「4教」と呼ばれます。教育学部の中で教育についてもっともスタンダードな勉強ができると言えます。
生涯教育学専修
この専修では、いわゆる学校で行う子供の教育という観点よりさらに広い観点で、家庭教育、女性、高齢者、障碍者などどいったテーマから教育を問い直します。自由や平等の重要性の価値観の再定義が起こるであろうこれからの社会において求められる観点を得られるでしょう。
教育心理学専修
心理学について広く学びます。教育と心理学に関わる分野について扱うのはもちろん、それ以外にも心理学について広く学びます。目に見えるものよりも目に見えないものの価値が上がっている、もしくは注目を浴びている現代において、心理学の重要性は高まり続けるでしょう。
初等教育学専攻
初等教育学専攻では小学校の教員を養成するための学科です。初等教育について深く学び、小学校の教員免許を取得することができます。卒業後は小学校教員になることを期待されています。
国語国文学科
この学科では主に日本文学について学びます。いわゆる文学部の日本文学科で扱う内容といってもいいかもしれません。教育学部のなかにあるので教職免許を取りやすくなっているのが特徴と言えます。中高教員や図書館司書などの進路がメジャーになります。入学試験時には国語の配点が他の学科よりも高くなっているのが特徴です。
英語英文学科
そもそもは英語科の教員を養成するために作られた学科です。が、現在は教員養成だけにこだわらず、英語に関するさまざまなアプローチをとっており、高度な英語力を養うことを目的としています。
「英語学」「英文学」「英語教育」「英語コミュニケーション」について学ぶことができます。他の大学でいうと文学部の英文学科と似ているといってもいいかもしれません。シェイクスピアなどの文学を英語のまま勉強します。英語のプロフェッショナルを養成するための学科といってもいいかもしれません。
社会学科
地理歴史専修
地理歴史専修では1,2年次に地理、歴史を網羅的に学んだあと、3年次以降でさらに専門的に深めていくことができます。社会科学専修に比べて、社会科の教員になる人の割合が多いです。歴史が大好き!な歴史オタクタイプの学生が多いので、歴史が好きな人はこの学部に入れば仲間が見つかるかもしれませんね!
公共市民学専修
公共市民学専修は上記で説明したように、社会科学について広く学ぶことができる科目になっています。ちなみに教職を取る学生は少ない学科でもあります。おそらく卒業時点で教職を取っているのは入学時の学生数の1割にも満たないのではないかと思います。
またこの学科はGoing My Wayな学生が多いのも特徴です。一匹狼になることをおそれず独特な感性を持っている学生が多いので、話していてとても刺激を受けます。「一匹狼になることをおそれず独特な感性を持っている」特徴は早稲田全体の校風でもあります。国公立大学や慶應、MARCHとも違う、独特な雰囲気があります。この雰囲気を味わってほしいです。
理学科
理学科に関しては僕自身の友人が少ないため、HPから引用してきた情報を中心に掲載しています。
生物学専修
生物学専修では高校から引き続き、生物学について広く深く学んでいきます。大学院に進学する割合が高いのもこの専修の特徴となっています。定員が少なく、専修のなかで仲が良くなるのが特徴です。私の友人は大学院に進んだあと、製薬で有名なファイザー社に新卒で就職しました。
地球科学専修
この専修では地球を物質に見立てて、地質学や岩石学などの側面から科学的に研究していく学科です。高校までの分野でいうと地学を深く勉強していく学科です。
数学科
一般的な数学科と同様に現代数学について大学のカリキュラムとして深く学んでいきます。大学院に進んで数学を学び続ける学生が多いのも特徴といえるでしょう。数学科は入試で数学の配点が高くなっています。
複合文化学科
複合文化学科は比較的新しい学科です。約20年前に新設されました。通称「複文」では人間に関わるものすべてをさまざまな側面から学んでいきます。理系文系の垣根を超えて学ぶことができるところも特徴となっています。「複文」なんて略されます。
以下、HPからとてもよくまとまっている紹介文があったのでそのまま掲載します!
"複合文化学科では、ひろく文化現象を考察の対象とします。ここでいう文化とは、文学、芸術といった狭義の文化だけでなく、テレビ番組、マンガ、J・ポップその他のポピュラー文化やサブカルチャー、さらには環境、テクノロジー、国際関係といった現代社会のかかえる多様な問題系をふくんでいます。飲食やファッションのような日常生活のなかの文化もあつかいます。「文化」・「外国語」・「情報」――これが複合文化学科の3本柱です。 "
教育学部の入試対策は?
ここまでの紹介の中で興味のある学科・専修は見つかったでしょうか。自分のフィーリングに合う学科を見つけることができたらぜひ志望校の中に入れてみてはいかがでしょうか!
それでは、ここからは教育学部に合格するための対策法を各科目に渡ってお教えします!勉強法で困っていたり、過去問研究をしている最中の受験生はぜひ参考にしてくださいね!
概要
大学入試における教育学部の特徴はまず、どの科目も配点が50点で同じであることが挙げられます。いくつかの学科では科目によって配点が変わる場合がありますが、多くの学科では基本的に英語50点、国語または数学50点、選択科目50点という配点になっています。
この配点は私立大学のなかでは唯一といってもよく、教育学部のための対策が必要になってきます。私立文系ではほとんどの大学・学部で英語の配点が一番大きく、また国語や選択科目では差がつきにくい出題ため、英語の成績がもっとも大きく合否に影響を与えます。
そのため、私立文系志望の場合にはまず英語から勉強をするのが王道なのですが、早稲田大学教育学部の場合にはすべての科目で配点が同じで、またどの科目も同じように問題が難しいので、他の大学や学部と比べても英語が得意であることがアドバンテージになりません。国語や数学、理科社会の実力も求めれられるため注意が必要です。
逆に、英語は苦手でもその他の科目が得意な場合にはチャンスがあると言えます。教育学部を狙ってもいいかもしれませんね。
各学科の合格倍率
倍率が高いのは教育学科初等教育学専攻です。合格者が44名しか出ないのに対し、582名が受験しています。
そのほかには社会学科や複合文化学科も倍率が高くなっています。
早大塾 http://sodai.kawai-juku.ac.jp/entrance/data/applicant.php
各学科の合格最低点
以下の図が、学科専修ごとの合格最低点です。配点は1科目50点ずつの3科目合計150点ですが、国語国文学科、英語英文学科、数学科、複合文化学科は重視される科目によって合計点が変わるので注意が必要です。
教育学部の中でも英語英文学科と社会学科は難易度が高いとされています。
早稲田大学教育学部の出題傾向と対策の勉強法は?
ここからは教育学部の入試対策法をご紹介していきます。早稲田大学教育学部の入試問題も他学部とは違うので、受験する予定なら、必ず過去問を解いて対策をしてくださいね!科目はこれから順次追加していきます。
英語の入試対策法
教育学部の英語はクセがなく、特徴がないのが特徴と言えます。標準的な長文問題が5題出題され、内容一致問題や文法問題、穴埋め問題などがバランス良く、文系・理系のテーマの文章がばらばらに出題されます。そのため逆に実力がそのまま現れるといってもいいかもしれません。
一番の特徴をあげるとすればその文章量の多さです。過去問を解いてみるとわかりますが、90分で読むべき問題の量が他学部と比べてもとても多いです。難解な問題や回答するのに時間がかかる問題は少ないのですが、英問英答の大問もあるため速読力が試されます。
大問1つにつき単純計算で18分です、見直しの時間を考えたら15分で1題を解答し、6割5分以上の得点が求められます。音読をすることでハイレベルな速読力を鍛えてください。共通テスト英語を60分くらいで解ききるレベルのスピードを持っていても時間に余裕ができることはないでしょう。
2016年の入試問題は大問5つ中、大問2つが英問英答問題で、長文の内容を問われる内容理解の出題が例年よりも多く出題されました。総合的な英語力、文章読解力が高いレベルで求められました。その分、単語や文法などの知識問題は少ないと言えます。
国語(現代文・古文・漢文)の入試対策法
教育学部の国語の注意点としてはまず漢文が出題されます。商学部や社会科学部は漢文が出題されませんが、教育学部は古漢融合問題として漢文が出題されます。漢文は共通テストで満点を取るための勉強をしていれば特別に必要な対策は必要ないレベルの出題です。
教育学部の入試問題は全体的に国語が難しく、差がつきます。
現代文・古文漢文ともに問題にクセがあるわけではないものの、逆にクセがないからこそ実力がないと正解できない問題が多く、速読力に関しても早稲田の他学部と比べても解くスピードの早さが求められる出題です。
細かい知識は求められない一方で理解力を求められる難易度の高い問題が出題されるため、国語が得意な人と苦手な人の差がつきやすいです。国語が得意な人であれば高校2年生でも得点できるような問題とも言い換えることができます。
簡単に対策ができる問題ではないため、普段から難しい日本語をたくさん読み、なにが書いてあるかを深く理解するクセをつけておくことが一番の対策になるでしょう。
日本史の入試対策法
教育学部の日本史は他の早稲田の学部と同じく難易度が高いです。政治史、経済史、外交史、文化史などテーマは幅広く、出題される時代も全範囲に及びます。教科書の範囲をおさえているだけでは到底合格点には届かないでしょう。
用語集や資料集の細かい部分も暗記し、理解している必要があります。出題形式はほとんどが選択式ですが、共通テストで9割を得点できる実力でも簡単に正解を選ぶことのできる選択肢はないでしょう。正解の選択肢を選ぶためには時代横断的な総合的理解が求められる問題が多いので、テーマごとに自分で整理することがポイントになります。
共通テストレベルやMarchとは求められる知識の深さが何段階も違っています。教育学部の日本史で8割や9割の得点を狙うのは現役生にとってはかなり難しいので、7割を目標にした勉強で、他の科目とバランスを取りながら合格点を目指すのが賢い選択と言えそうです。
教科書、用語集、資料集の隅々まで目を通し、日本史の各分野の理解に力を入れましょう。中途半端な暗記では合格点は難しいです。
早稲田大学教育学部の就職先
教育学部といえど、そのまますぐに教員になる学生は少なく、一般企業に就職するのがメジャーです。他の早稲田の学部と同様に大手企業が多く、就職先は銀行、商社、IT通信、インフラ系など多岐に渡ります。
理学科は多くがそのまま院に進み、院卒後、大手メーカーや製薬系に進む学生が多いです。
以上、世間から見ると一見謎の多い早稲田大学教育学部に関して、各学科の紹介、倍率や合格最低点、入試問題への対策法に関してご説明してきました!
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*この記事は早稲田学部特集の記事です*
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現在はWebサイトやYoutubeなどのメディア運営と、オンラインの面談で受験生の独学を支援。
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