インプットが終わったら始める物理の定番問題集「名問の森」の特徴と使い方
こんにちは!一橋大学の笠原です!
今回は河合塾の[名問の森 物理]という参考書について特徴から難易度、使い方まで詳細に説明していきますね!
※実際に名問の森を使った人にインタービューをして、情報をまとめました!
物理の勉強法や参考書についてさらに詳しく知りたい受験生はこちらを参考にしてください!
👉 物理の成績を着実に伸ばすおすすめ参考書と3ステップの勉強法を東大生が解説!
◇目次◇
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1. 「名問の森」の基本情報
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1.1 「名問の森」とは??
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2. 「名問の森」のレベル
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2.1 早慶~難関国公立レベルの参考書
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2.3 東大志望でも使える!
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3. 「名問の森」の特徴
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4.2 名問の森は4周繰り返そう
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4.3 高2の夏から始めよう
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4.4 3周、4周目に意識すること
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5. まとめ
「名問の森」の基本情報
> 名問の森物理 波動2・電磁気・原子 (河合塾シリーズ)(Amazon)
出版社
河合出版
値段
1080円
難易度
★★★☆☆
「名問の森」とは??
名問の森は分野ごとに「力学・波動1」編と「波動2・電磁気・原子」編の2冊があります。
レベルとしては共通テスト物理をマスターしたら次に取り掛かりたい参考書で、物理選択の多くの受験生に愛用されてい、るとても有名な参考書です。
各分野の基本的な問題を多くの設問でカバーしているので、名問の森をこなせば物理の典型的なパターンに対応できるようになるでしょう。問題数も60問程度と多くないので大きな負担になることはないと思います。
「名問の森」のレベル
早慶~難関国公立レベルの参考書
名問の森は早慶~難関国公立で物理を受験する人向けです。ただし、内容は難しくないのであくまで難関大学を目指す人にとって最低限押さえたいレベルとなっています。
説明などはなく演習問題が並んでいるだけなので、いきなり解くのは難しいという場合は河合出版の「物理のエッセンス」に手を付けましょう。名問の森の解説にも[エッセンス参照]と記してあることもあります。
物理の基礎が固まっている受験生におすすめ!
物理は基礎的な考え方がとても大事な科目です。一見簡単に思えるような問題でも基礎が固まっていないと国立二次入試レベルは解けません。共通テスト物理は8~9割取れるくらい、教科書の内容を理解している受験生は名問の森を使い始めましょう!
東大志望でも使える!
日本一難しい東大入試を対策する上でも名問の森は役に立つ参考書です。名問の森だけでは東大の物理で合格点を取ることは難しいですが、東大物理を解く上での基礎を固める参考書としては最適と言えます。東大入試レベルの問題演習をする際ににおすすめしたい参考書は後述します。
東大の化学を対策する上で他のおすすめ参考書や勉強法を知りたい受験生は以下の記事を参考にしてみてください。
共通テスト対策には難しい
共通テスト対策のみに使うには少し難しすぎるかもしれません。先ほども言いましたが、名問の森は共通テスト物理が8割以上取れる受験生におすすめする参考書なので、共通テストで点数を取れるようになるための参考書としては向いてないです。
まずは基礎を固めたい受験生におすすめの参考書
名問の森は自分の実力に合っていないかもしれないと思った受験生のために、基礎固めにおすすめの参考書を紹介します。
物理のエッセンス
> 物理のエッセンス 熱・電磁気・原子 (河合塾シリーズ)(Amazon)
教科書よりも受験生目線で詳しく解説している参考書。共通テストレベルから難関国公立レベルまで幅広い知識がこの参考書には詰まっており、分野別で2冊に分かれています。物理の基礎を固めたい受験生にはおすすめですよ!
物理のエッセンスに関してもっと詳しく特徴や使い方を知りたい受験生は以下の記事を読もう!
「名問の森」の特徴
> 名問の森物理 波動2・電磁気・原子 (河合塾シリーズ)(Amazon)
続いて、名問の森の詳しい特徴を説明していきます。
問題数は2冊で136題!
先ほども言いましたが、名問の森は分野別で2冊に分かれており力学・波動編の方は64題、熱・電磁気・原子編は72題と厳選された問題が載っています。
2冊とも入試での頻出度によって重要レベルが表示されているので、どの問題に時間をかけるべきかがわかるようになっています。また小問ごとに難易度も表示されているので、とても進めやすくなっています。
物理が苦手な人でも理解できる、わかりやすい解説
名問の森は解説が詳しく、物理が苦手な人にとっても優しい書き方となっています。物理の参考書は解説が計算式ばかりで、なぜこの文字がこの式に出てくるの?という戸惑いがしばしばありますが、名問の森は受験生が悩みそうな箇所はしっかりと理由を記してくれています。
オリジナルの設問が載っている!
また、他の参考書では大学入試の過去問をそのまま載せ、解答解説が載っているものがほとんどですが、名問の森では東大や京大など難関大学の過去問を載せつつも、オリジナルの設問を増やしたり編集したりしています。
これにより、ただ過去問を解くのではなく、より問題の本質・物理学の本質が理解しやすいようになります。受験生は良問をいかに1問でも多く解けるかが重要なので、悪問に時間を費やさずに済む名問の森はオススメです。
受験において理科は一般的に得点源になりやすいです。そのため、他者を物理でリードするくらいまでこなしたいところです。もっと難しい問題にステップアップできるよう、名問の森でしっかりとした土台を作りましょう。
「名問の森」の使い方や勉強法
次に名問の森の使い方や名問の森を使った勉強法を述べていこうと思います。
解答の過程がわからなくなる人はノートを作ろう
人それぞれだと思います。ただ、ノートに書かないと過程が分からなくなってしまう人はノートを作った方がいいです。物理は数学と似ているので、答えだけで点数がもらえる大学であったとしても、解答に至るプロセスはとても大切です。
試験では答えを出すことが大切ですが、勉強するときはプロセスに常に疑問を持つようにして、分からなくなったら立ち止まって調べるようにしましょう。
名問の森は4周繰り返そう
分野ごとにまずは1周しましょう。1つの分野を1周し終えたら、そのまま同じ分野の2周目に取り掛かりましょう。物理は分野ごとの関連が薄いので、力学→波動→力学とすると学習効果が薄れます。
忘れないうちに1つ1つ分野をマスターしていくと良いです。最終的にはこの参考書を4周はしたいところです。
高2の夏から始めよう
難関大学を狙うのであれば、この参考書は高2の夏頃から始めたいです。1周目、2周目は思ったよりもはかどらないと思います。この60問を自分の武器にするには1年は欲しいです。そして高3の大学別模試の時期には力を発揮できるように備えたいですね。
3周、4周目に意識すること
初めの1~2周は解説を読みながらでもいいのでなんとか頭に叩き込んでください。解説を見なくても解けるようになったら、自分が問題を友達に解説するつもりで解いてみてください。なんでこの式になるの?と自分に問いかけながら。
また、物理は数値を変えてもそんなにややこしい計算にはならないので、問題の数値を変えて解いてみて周りの人や先生と答え合わせするのもいいでしょう。(何周もこなすと答えそのものを覚えてしまうので。)
名問の森からステップアップしたくなったら
名問の森はもう完璧だ、という人は「難問題の系統とその解き方」をやると良いでしょう。
> 難問題の系統とその解き方 新装第3版 物理 電磁気・原子(Amazon)
難易度は受験参考書では最高クラスで分量も多いですが、名問の森を完璧にしていれば十分手を付けられます。
逆に、難系に手も足も出ないと感じた人は名問の森をまだ自分のものにできていないということなので反省し、問題形式が変わっても対応できるようにやり直しましょう。
まとめ
名問の森に関して述べてきましたが、どうだったでしょうか?
参考書選びを間違えてしまうと、勉強の効率は非常に悪くなってしまいます。今の自分に最適な参考書を見つけて受験勉強に励みましょう。
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