岡本梨奈の1冊読むだけ古典文法の使い方とレベルをわかりやすく徹底解説!国公立MARCHレベルで行ける
こんにちは、早稲田大学教育学部出身 > イクスタ代表・イクスタコーチ/土井万智(どいまさと)です!
岡本梨奈の1冊読むだけで古典文法の基本&考え方が面白いほど身につく本を、どんな受験生がおすすめか、どんな特徴があるのかを、毎日受験生と面談しているイクスタコーチの立場から、正直にご紹介していきます!
古文を始めたところから共通テスト、地方国公立、MARCHの実際の入試問題を解ける力を1冊でつけることができる参考書です。2019年に初版という古文の参考書としてはかなり新しめのものなのでまだあまり知名度はないですが、イクスタコーチとして毎日本気の受講生と面談している僕としてもこれまでの古文文法の参考書よりも良いものだと判断しています。
書店にいけば山のような受験参考書があります。学生時代に渋谷の大型書店でアルバイトをしていたくらいいろいろな本を読むのが好きなこともあり、イクスタコーチの受講生の成果に貢献するいい参考書を真剣に吟味しています。イクスタコーチの受講生に本当におすすめできる参考書は実は多くはないのですが、この岡本の古典文法はそれに匹敵します。
僕も早稲田に合格するためにもちろん古文はかなり勉強しました。古文の参考書はいろいろ探しましたが、当時は親切な古文の教材はそれほどなかったんですよね。ドリル方式の有名なものはありましたがなぜそうなるのかという視点では書かれていなくて、問題と解答を見ながらなぜそうなるのかを自分で予想しなければなりませんでした。そのため学校の先生が授業で使っていたオリジナルの教材をメインで使っていました。
古文の参考書は文法事項の丁寧な説明と典型的な問題のバランスがいいと良いのですが、この参考書はその点が充実しています。
当社イクスタでは広告記事や販売促進のために参考書レビューをすることはありません。すべて受験生に平等な情報をお伝えするための本音だけの記事です。
岡本梨奈の 1冊読むだけで古典文法の基本&覚え方が面白いほど身につく本
KADOKAWA
価格:¥1,540
古文に必要なルールを最初から学ぶ参考書
この参考書は古文に必要なルールを最初から学べる構成です。単語は単語帳などで300個ほど覚える必要があるのでそれは別で進めるとして、単語以外にまず知るべき基本を最初から説明してくれています。
本書のカバーにも「古典文法の知識がゼロからでもスラスラ読めて、入試レベルまで引き揚げてくれる本。絶対におさえるべき基本、紛らわしい・ややこしい内容の覚え方、どんな設問にでも使える解法を載せました」とあります。
入試で合格点を取れるレベルまでにするには本書以外にも演習問題をまだまだたくさん解いた方がいいので足りないとしても、ゼロから基礎完成レベルまで丁寧に持っていける古文の参考書の中では一番良いです。古文の基礎の参考書は説明が少なくて、ルールが無機質に並んでいるだけのものも多く、ゼロから始めるには難しいものも多いんですよね。
その点、説明もカジュアルで丁寧なので自分で勉強するにはとてもいいです。構成に関しては後半で詳しく説明しますが、「一覧」「説明」「練習問題」この3セットのバランスがよく、ゼロから始める場合でも大丈夫だし、学校の授業や他の参考書の復習でも使える点がGoodです。
ちなみにAmazonレビューも良い評価です(ただ、Amazonレビューは素人のおじさんが上から目線で評価していることも多いのであまり真に受けないことをおすすめします。入試問題と向き合っている大学受験の現場のプロの意見を参考にしてほしいです)
古文をゼロから始める高1,2生や「助動詞は一通りやったけど全然覚えている気がしない」高3生向け
古文をゼロから始める受験生はこの参考書を3周して、どのページもほとんど説明できるくらい繰り返せばとても良い基礎力がついているはずです。受験学年で、文法は勉強したことあるけどまだ不安という受験生も総復習の教材としてもちょうどいいです。この参考書に書いてあることをマスターしていれば基礎が抜けているということはないです。
旧帝大や早慶志望の場合には遅くとも受験学年の4月末まで、
MARCHや地方国公立大学志望の場合には受験学年の8月末までにこの参考書を完璧と言えるほど仕上げていれば、ここから演習と過去問を積んでいけば入試問題でもちゃんと合格点を取れるレベルに届きます。逆に言うとこの時期までに仕上げていないとその後にやるべき演習や過去問、他の教科とのバランスを考えると苦しいかもしれません。
岡本の古典文法の構成と使い方
岡本の古典文法は4つの構成に分かれています。知識やルールが一覧になっている「基本の確認」、ルールの内容を具体的に説明する「基本の解説」、例題を通してルールの使い方を学ぶ「基本問題」と「応用問題」、「基本問題」と「応用問題」の解き方を解説する「問題の解説」、この4つの構成1項目として学んでいきます。
最初に「基本の解説」を読んで「基本の確認」でルールを確認します。最終的には「基本の確認」に書いてあることはすべて覚える必要があるのですが、内容を自分なりに理解しないと記憶できないので最初は暗記しようとしなくていいです。
「基本の解説」を読んで「基本の確認」に戻り、自分なりに分かるところだけ覚えましょう。ここのパートだけですべてを理解するのは難しいので、「基本問題」と「応用問題」とその解説を読みながら何度も行き来することで帰納的に共通ルールを覚えていくことを目指しましょう。「帰納」の言葉の意味は現代文でも数学でも出てくるのでもし覚えていなかったら今覚えちゃいましょう!
帰納... 個々の具体的な事柄から、一般的な命題や法則を導き出すこと。
「基本の解説」から「問題の解説」までの4項目を1セットとして、品詞から最後の識別など重要事項を37項目に分けて学んでいきます。分量はとても多くなんと370ページ!古文の基礎の教材で一番分量が多い参考書ではないでしょうか。
内容に無駄はなくGoodな上でのこの分量なのでありがたいといえばありがたいのですが、ただでさえとっつきにくいと感じる人が多い古文のこと、少しビビって避けたくなる受験生がいることは容易に想像できます。
古文を一度しっかり学んだ立場からするとこの参考書の良さと充実度がわかるんですよね。今後演習や過去問を始めると必ずそれまでの教材に戻って復習することになるのですが「ここに戻れば大事なことは全部書いてある」という教材の存在はとてつもなく価値があります。
ページ数の多さでこの参考書を選ばない受験生も多そうなのが残念なポイントです。他の古文文法と迷っていたら僕はこちらをおすすめします!
1日1時限で3周すると3ヶ月で仕上がる
この参考書を進めるスピードをご提案していきますよ。文章は37時限で370ページ、平均して1時限10ページと考えましょう。1時限4項目をすべて学ぶとなると45-60分くらいはかかりそうです。すると1周目は毎日1時間続ければ40日で終わります。
GWや夏休みなどの長期休みでない限り他の科目とのバランスを考慮すると古文に2時間使えることはほとんどないでしょうから、多くても1日に1時限、約40日で1周となります。1周にこれくらい日数がかかる教材はあまり多くないので長めです。
他の教材と同様に前日やこれまでの復習をしながら着実に進めていきましょう。分量は多いのですが、問題演習に進む前に学ぶべき内容はほぼすべて学べるので安心してください。
教材は何周もして内容の8割以上を定着させるまで固めます。この教材は3周すると考えましょう。1周目で40日かかりました。2周目以降は1時限あたりにかかる時間は短くなるので90日=約3ヶ月でほぼ完璧に仕上げていきましょう。
英語や数学、日本史・世界史の同時並行で進んでいることを考えると、このペースでも少し早めな設定になっているかもしれません。もうちょっと時間がかかる受験生もいるでしょう。そうなったら勉強時間を増やすしかないです。
遅くとも4ヶ月で完成させることができればその次は演習です。古文上達45に移行して同じように定着させていきます。
高2の1月から始めればどんな大学でも合格点を取れるペース
早慶や旧帝大志望の場合には高2の1月に始めて高3の4月に完成、5月から古文上達に入れていれば合格点に届くペースですを。
MARCHや地方国公立を目指す場合には高3の5月から始めて8月中旬に完成、8月後半から古文上達に入れていれば10月中旬から本格的に過去問に入れるスケジュールで進めることができます。これくらいのペースに載っていれば合格点も十分見えます。
読解の問題集や過去問に入ってからも、何度もこの参考書に戻ってきたい
この教材で説明から問題まで入っているので一通り学べますが、この教材の真価は演習に入ってからこそ発揮されることになるでしょう。各文法事項の説明はツボをついていて分かりやすいし充実しているのですが、正直この参考書の中だけではこれらの解説がなんのことを言っているのはピンと来ないと思います。
というのも、古文でも英文法でも実際の文章題の問題を解くときにそこで初めて、これまで学んできた文法の知識を応用する必要があることが分かります。
おすすめの問題集である古文上達や地方国公立、MARCHの入試問題を解いて復習する際に、忘れてしまった文法事項の復習の教材としてこの参考書に戻ってくるとよりこの参考書が詳しい解説だったことが分かるはずです。この参考書に戻ってきたときに、この参考書を完璧にしていればほとんどの入試問題で間違えなくなるんだということが分かるはずです!予言しておきましょう...!
問題集や過去問に入ってからも、間違えた問題の復習をするための辞書的な教材としてこの教材に戻ってくることを忘れないでください!
どの教科でも入試本番の会場に持っていきたくなる教材は良い教材だと言えるのですが、この教材はそのポジションに収まるポテンシャルがあります。
岡本の古典文法を完成されたら次に進むべき教材
この古典文法を4ヶ月で定着させたら読解問題ベースの問題集に移ります。インプット用かつ辞書用としては市販の参考書で一番良いとも言えるこの参考書ですが、それでも1冊ですべてをカバーできるかというとそうではなく、文章問題を通しての文法の実際の応用方法を学ぶ必要があります。
「基本の解説」や「問題の解説」は充実している分量なのですが、問題の分量はもっと欲しいですね。あとこれの2倍くらいの問題量で、他のパターンや類題を通して学んだ内容で正解に導けるかのトレーニングをする必要があります。
そこで使いたいのは古文上達 基礎編45。
こちらも文法の復習メインの参考書ですが、文章題をベースにしていて文法問題以外も学ぶことができるのでこの2冊でちょうど良いバランスになります。古文上達は1テーマ4ページで文章題1つ、45テーマで完成という参考書です。この岡本の古典文法には続編という立ち位置の「読み方&解き方が面白いほど身につく本」も出ています。こちらも悪くないですが、古文は知識と国語力があれば入試問題でも解けるようになるので、もし時間をかけるのであれば文法をメインにした方がいいです。
学校ではいきなりこの古文上達が配られることがありますが、正直なところ学校の授業をかなり真面目に聞いていないと分からないことが多いはずです。各テーマ2ページで概要と例題があるのですが、この2ページだけで学ぶのは無理があるのでもっと理解を重視したステップが必要になります。そこでマッチするのが岡本の古典文法というわけなんです。
岡本の古典文法を3周→ 古文上達45を3周。毎日1時間ほど古文を進めるとして合計で7-8ヶ月で定着を目指します。ここまでの内容を十分に定着させることができていればあとは古文単語300個ほどと合わせて、地方国公立やMARCHは古文問題の5割は取れているようになるでしょう。国語力に自信があったり推測が得意なら合格点の65%以上取れる可能性も十分にあります。早稲田や上智でも5割は取れるはずです。
ここまで来ればあとは過去問と間違えた問題の分析→これまでの教材を使って総復習を繰り返していくことで合格点を目指せますよ!
最後に -
ここまで、岡本の古典文法のご紹介をしてきました。MARCHや国公立以上を目指すのであればとてもおすすめです。当社としても、古文の教材では一番のおすすめかもしれません。
難易度の低い私大や共通テストで60%程度取れればいいという受験生にはちょっと分量が多いので、もっと分量の少ない教材で大丈夫ですね。
まだ使っている人が少ないこの参考書ですが、何度もおすすめしておきますよ!もし迷っていたらまずは書店でじっくり立ち読みしてみてくださいね!
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イクスタとは
イクスタとはYouflex株式会社の土井万智(どいまさと)がほぼ1人で運営する、はじめての大学受験を成功させるためのプラットフォームです。普通に予備校にいって普通に勉強するだけでは難関大学に合格できないという現実を、どう打破するか。第一志望に合格する15%に入るためには、どう違いを作るか。毎年、1年間一人一人の受験生に毎週の面談で密着すると、実際の事実と世間で理解されている情報の乖離がある。このビジョンをもとに、Webの記事、Youtube動画、書籍、オンラインコーチングという4つの柱で独学の受験生を支援します。