早稲田大学理工学部の化学で12月に30%から2月に合格レベルまで伸ばした勉強法と参考書
みなさん、こんにちは!
早稲田大学先進理工学部に現役合格し、2022年の春から2年生になる宮川です。今回は、早稲田大学(理工学部)の化学攻略法について紹介します。
私自身は高校3年生の10月までE判定、過去問でも3割程度しか取れていなかった状態から、どのようにして本番で合格点を取れるようになったのかを、私の体験談を踏まえながら紹介したいと思います。
化学は、受ける学科によっては物理や生物などに比べて配点が高くなっていることがあり、合否にも大きな影響を与えます。このような学科を受けるような方は、ぜひとも化学を得点源にしておきましょう!
◇この記事の目次◇
早稲田大学理工学部の化学の特徴
早稲田大学の化学は大問3つ、試験時間は理科2つ合わせて120分になっています。配点は受験する学科によって異なるため、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
例年、大問1がマーク式、大問2および大問3が記述、選択式となっています。理論化学の煩雑な計算問題から、有機、無機の融合問題まで幅広く出題されます。
実験を絡めた問題が頻出で、有機の構造決定の問題などはほぼ毎年出題されます。
早稲田大学理工学部で2021年に出題された化学の問題
「難易度は標準。時間制限が厳しいため、処理能力が 求められる」
試験時間は理科2つで120分となっているため、化学にかけられる時間はおよそ60分になります。さらに、大問が3つであることを踏まえると、1つの大問をおよそ20分で解き切る必要があります。
難易度的には標準的な問題が多いため、時間無制限であれば完答することもできるかもしれません。しかし、時間制限が厳しく、1つ1つの問題に対してあまり時間をかけることができないことから、本番では時間勝負となります。
例えば、大問1で出題される計算問題では、数値が割り切れないことが多いため、ある程度のところで見切りをつけ選択肢を選ぶことが必要になります。また、知識のみで解くことができるような問題には時間をかけずに処理することが大切です。
大問2および大問3では、実験を絡めた有機、無機の融合問題が出題されます。これらの問題では、教科書に載っていないような化合物や反応(説明は問題文に記載あり)が出てくることもあるため、動揺せずに解ける問題を見極めることが重要です。
大問の中の小問は、それぞれ誘導になっていることが多く、初めの段階で間違ってしまうと、その後の問題がすべて不正解になってしまうこともあります。そのため、ケアレスミスには十分注意しましょう。
早稲田大学理工学部で2020年に出題された化学の問題
中途半端な実力ではスピードが足りず時間内に解き切れることさえできない
上述の通り、早稲田大学の化学(理工学部)は厳しい時間制限の中で解くことになります。私が初めて過去問を解いたのは高校3年生の9月頃でしたが、そのときは時間内に半分も解くことができませんでした。
1つ1つの問題にかけられる時間が限られているにも関わらず大問1の小問集合で悩んでしまい、結果として大問2と大問3に十分な時間を確保できていませんでした。基本的な知識があまり定着していなかったことや、計算スピードが遅かったことが原因でした。
過去問演習後に解き直しをしていると「なぜこんな問題に時間をかけてしまっていたんだ!」と後から思うことも多くありました。問題の難易度は高くなくても、限られた時間や本番同様の緊張感の中で解き切るのは難しいです。
化学は模試でも比較的安定した偏差値を記録していましたが、模試と過去問では求められることや難易度が異なり、過去問を解くことの重要性について改めて気がつきました。
模試の判定は高3の10月まではEやD判定であることが多かったです。
早稲田の化学で合格点を取るための対策とおすすめの参考書と勉強法
私は主に教科書、『セミナー化学』、『化学重要問題集』の3冊を用いて勉強していました。
化学は数学や物理といった他の理系科目と比べて、暗記すべき内容が多いことが特徴です。そのため、私が初めに行ったことは基礎知識の定着です。有機化学の反応機構や、無機化学における各物質の特徴などを徹底的に覚えました。
化学の教科書の活用法
このときに用いたのは、学校の教科書です。「参考書を買わずに、教科書で対策できるの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんね。しかし、私は化学という科目においては、教科書よりも優れた参考書は無いと思っています。
教科書を使って基礎知識をインプットする最大のメリットは、図や写真が豊富であることです。また、持ち運びのしやすさも魅力的です。化学は覚えることが多いため、いかに効率よく知識を定着させるかが重要になってきます。ヒトは文字から情報を入れて覚えるよりも、眼で見た情報のほうが記憶に残りやすいです。もちろん、資料集を使ってもらっても構いませんが、学校や塾などに持ち運ぶことを考えると、サイズが小さい教科書の方が良いでしょう。問題演習のとき、忘れてしまっていた知識をいつでも確認できるように、教科書は常備しておきましょう。
『セミナー化学』の使い方
教科書で知識を定着させるのと同時に、『セミナー化学』を問題集として使用していました。私と同じように、『セミナー化学』が学校で配られた、という人もいるかもしれませんね。この問題集の特徴は、問題数の多さにあります。純粋に知識のみを問う問題から、入試の過去問まで、幅広い難易度の問題が載っています。
新しい知識を覚えるときは教科書を読んでいるだけではすぐに忘れてしまいます。そのため、簡単な問題集を使ってアウトプットをしながら覚えると、記憶に定着しやすくなります。私は学校で『セミナー化学』配られたため、この問題集を使いましたが、同じような難易度のものであれば、他の問題集でも大丈夫だと思います。
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また、化学の問題にもやはりパターンというものが存在します。数学を勉強するときに、まず青チャートを使って解法暗記をした、という人も多いでしょう。化学においても、初めのうちは同じようなことが必要となります。そのため、問題数は多いですが、同じ問題を何回も解いて問題のパターンを覚えるようにしましょう。発展問題まで解けるようになっていれば、この段階ではOKです。
『化学重要問題集』の使い方
最後に使ったのは『化学 重要問題集』です。この問題集は、実際の入試問題から構成されているため、実践的な力を身につけることができます。過去問の得点率が上がり始めたのも「化学重要問題集」を使い始めた頃だったと思います。これまでは断片的であった知識が、やっと流れとして理解できるようになった感じですね。高校3年生の9月には早稲田の過去問で3割程度しか取れていませんでしたが、徐々に得点率も上がり、直前期には7割ほど取れるようになりました!
難しい問題も多いですが何度も繰り返し解くことによって確実に実力がつきます。受験直前まで過去問と併用しながら解き続けるようにしましょう。
早稲田大学の化学攻略法まとめ
これまで述べてきたように、早稲田の化学は時間との勝負になります。そのため、まずは基本的な知識やパターンを暗記して、問題の解法がすぐに思いつくような状態にしましょう。そのときに重要なポイントをまとめると、
① 図や写真を活用しながら暗記する
② 同じ問題を繰り返し解く
の2点です。化学は多くの知識が必要とされますが、その分、直前期でも成績がUPしやすいです。最後まであきらめずに頑張ってください!
化学の成績が伸びなくて困っていたら
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