日本史論述を対策するための勉強法やおすすめ問題集を一橋生が教えます。
二次試験の日本史には私大や共通テストでは出題されない「論述問題」があります。社会は暗記科目と言われることもありますが、この論述問題は暗記だけでは決して解けない問題です。
論述問題は歴史の流れ、本質をつかみ論理的に述べないと点数になりません。
「論述問題は点数が取れそうにないな…」と諦めて、論述問題を対策しない人は少なくありません。しかし、日本史の論述問題はしっかり対策をして、点数の取り方を知っていれば点数は十分とれる問題なのです!これに気づいていない受験生は非常に多いです...!
今回は日本史の論述問題の勉強法から入試での点数の取り方まで詳細にご説明していきます。
僕は今回説明する論述問題対策法を実践することで、一橋大学の日本史の論述問題を乗り越え、合格することができました。国公立二次試験を受験する受験生も私大を受験する受験生も日本史の論述問題をしっかり対策して周りとの差を広げましょう!
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一橋日本史の過去問を徹底分析し、合格した僕が教えるおすすめ参考書と勉強法
◇目次◇
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1.1 まずは用語暗記で基礎を固める
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2. 日本史の論述問題の勉強法
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3.1 アウトラインを決める
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3.1.1 逆算して情報を箇条書きをする
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3.1.2 箇条書きした情報を取捨選択する
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3.1.3 背景→原因→結果の順番で書く
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3.1.4 文字数が極端に少ないときは原因と結果だけ書く
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4.1 重要なキーワードを入る
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4.2 頻出問題を丸暗記する
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5. まとめ
日本史の論述問題を対策するタイミング
まず日本史の論述問題を対策する前に「まだ論述を対策するのは早いのでは…」と感じていませんか?
論述問題を始めるタイミングというのは受験する大学によっても違いますが、始め時がわからない受験生は多いと思います。まずは論述問題を対策し始めるタイミングについて説明します。
まずは用語暗記で基礎を固める
日本史の論述問題を解くためにはある程度の日本史の知識がなければいけません。
論述問題は暗記だけでは点数が取れませんが、逆にある程度日本史を暗記していないと点数が取れません。まずは日本史の主要な用語を暗記して基礎を固めましょう!
基礎が固まったかどうかはセンター日本史の過去問の点数で図ってください。センター日本史で70点以上取れていたらある程度基礎は固まってきています。論述問題を対策し始めても大丈夫でしょう!共通テストではなく、センター日本史の方が全体的な知識の抜け漏れには有効です。
今回は日本史の論述問題対策について説明するのでまだ基礎が固まっていない人は以下の記事を参考にして共通テストレベルの日本史をしっかり固めましょう!
過去問は論述対策をする前に解く
過去問はある程度実力がついてから解いた方がいいという人もいますが、論述問題を対策する前に過去問は2,3年分は解きましょう。過去問を解くことでどの時代が出やすいのか、どんな問題が出るのかを知ることができます。
過去問の傾向や問題の形式を知っておくと、論述問題を勉強する上で過去問を意識して勉強することができます。最初は解けないと思いますが過去問を解いておきましょう!
日本史の論述問題の勉強法
日本史は暗記で解ける問題が多いため論述問題が出ない大学を受験する場合には比較的勉強しやすい科目ですが、論述問題は対策法や勉強法がわかりにくいです。間違った対策法、勉強法をしてしまうとうまく点数は伸びていきません。正しい対策法、勉強法を実践することで成績を伸ばしていきましょう!
教科書を読む
日本史の論述で一番必要なことは日本史の流れを掴んでいることです。論述問題は「○○の起きた背景と原因を答えよ」、「なぜ○○制度が作られたか答えよ」など歴史の因果関係を答えさせる問題が非常に多いです。
一つの物事を説明するだけでなく、物事の背景や原因を答えなければならないのです。いつの時代にそれが起きたのか、その時代に他に何が起きたのかを知らなければ答えられません。
また、一つの物事を説明する問題、例えば「○○の制度について答えよ」という問題も出題されますが、こういう問題でも背景や原因を述べると加点されます!
後ほど説明しますが、背景や原因を知っておくと論理的に論述できるので点数が伸びるのです!
まずは教科書を読みましょう!教科書は一冊ですべての流れがつかめるだけでなく論述で必要な歴史しか載っていないので、無駄な情報がなく歴史の流れがつかみやすいです。おすすめの教科書は山川の日本史研究です。
歴史の流れが一番わかりやすくかつ詳細に書かれた参考書なので歴史の全容がとてもつかみやすいです!
問題集を買う
ある程度教科書も読んで歴史の流れ、全容が掴めて来たら論述対策用の参考書を買いましょう!参考書を解いて行く中で、わからなかった問題を教科書を読んだりして、情報をノートにまとめましょう。
一問一問解き終わった後に教科書を読み、情報をノートでまとめて復習することで参考書を一周したら流れを完璧に把握できるノートが完成します!後ほどノートのまとめ方は説明します。
また、参考書は何週もしましょう!わからなかった問題にはチェックをつけて何回も解き、自分で作ったノートを見て復習することでどんどん歴史の流れが把握できるようになります。
流れを完璧に把握できるノートを作る
先ほど言ったように、参考書を解いていく中で間違えた問題についてノートにまとめましょう!
「なぜ○○制度が作られたのか答えよ」という問題が答えられなかった場合、○○制度の時代背景、原因、結果ををまとめるといいでしょう!教科書を読みながら情報をノートに書き込んでいくと流れを復習できるのでおすすめです。
ノートは時代ごとでページを分けまとめていくとノートを見るだけで時代の流れがつかめます!1ページ目を縄文時代から始め、最後は近代のページにまとめると復習がしやすくなります。
もし余裕があったらノートを何冊か買って時代ごとで分けるのもアリです。
ノートが書き終わったら間違えた問題をノートを見ないで答えてみましょう。この時の注意点は背景→原因→結果という流れを意識しながら答えることです。後ほど説明しますがこの背景→原因→結果という流れが論述問題で点数をとるためのコツです。
僕はこの方法で日本史ノートを作りました。しかし、人によってノートのまとめ方は違います。自分が復習するときにわかりやすければいいのです。日本史ノートの他のまとめ方を知りたい人は以下の記事を読んでください。
過去問の傾向を掴む
日本史の論述問題は大学によって論述量や出題されやすい時代などが全然違います。
例えば一橋大学は400×3文字の論述問題、東大は100~200文字の論述問題、私大だと30~50文字の論述問題など大学によって論述量が違います。時代の傾向も大学によって明治時代が多く出題されたり、江戸時代が多く出題されたり様々です。
自分の志望校の問題をたくさん解いて傾向を掴み、傾向にマッチした勉強をしましょう!もし自分の志望校が明治時代が多く出題されるのであれば明治時代を重点的に勉強したり、論述量が多いのであれば論述量が多い問題が記載された参考書を買って勉強しましょう!
日本史の論述で採点者に受けの良い論理的文章の書き方
いくら日本史の論述問題を勉強して知識を得たとしても、それを文章として表わすことができなければ点数に結び付きません!せっかく勉強して流れを掴めているのにそれをうまく表すことができず、点数にならないのはとてももったいないことです。
自分が身に付けた知識をわかりやすく採点する人に伝えるための書き方をお教えします!
アウトラインを決める
まず問題を読んだらアウトラインを決めましょう!アウトラインとは簡単に言うと、何を書くのかを列挙し、それらの書く順番を決めることです。日本史の論述問題はほとんど字数制限があります。限られた文字数の中で必要な情報を書くためには、思いついたことをそのまま書いていくだけでは字数オーバーになってしまいます。
逆算して情報を箇条書きをする
まずは書き始める前に書くことを箇条書きしましょう!箇条書きをする時のコツとして結果→原因→背景と逆算して考えていくと書きやすいです。
例えば、「最近CDが売れなくなりました。なぜだか答えなさい」という問題があったとします。
結果としてCDが売れないという状態があります。その理由を考えると携帯で音楽を聴く人が増えたという原因が見つかります。さらになぜ携帯で音楽を聴く人が増えたかを考えるとスマートフォンが普及したからという背景が見つかります。
このように逆算して書くべき情報を箇条書きしていくと抜けもれなく情報を列挙することができます。また、結果は一つの情報だけですが原因や背景は複数個あるときが多いので、思いつくだけ箇条書きにしましょう!
箇条書きした情報を取捨選択する
箇条書きが終わったらどの情報を文章にいれるのかを決めます。箇条書きにした情報はできるだけ多くいれたほうがいいですが、文字数の制限があるので必要な情報だけ書かなければいけません。ここで重要なことは何を聞かれているかをもう一度確認することです。問題で聞かれてもない情報を書いても点数になりません。採点者は何を自分たちに答えさせたいのかをじっくり考え、採点者があまり求めてなさそうな情報は消してしまいましょう!
背景→原因→結果の順番で書く
必要な情報だけ残したら文章を書いていきましょう!ここで注意するのが情報を箇条書きした時とは逆の順番で書くことです。先ほども言いましたが背景→原因→結果の順番で書くと論理的な文章になり、とても内容が伝わりやすいです。
上の例で逆に背景→原因→結果の順番で書くと
「最近、スマートフォンが普及してきた。それが原因で携帯で音楽を聴く人が増えたためわざわざCDを買う必要がなくなり、CDを買う人が減少した。」
このようにわかりやすく論理的な文章になります。この背景→原因→結果の順番を常に意識して論述してみましょう!
文字数が極端に少ないときは原因と結果だけ書く
私大の論述問題だと30~50字で書かなければならない問題が出題されることがあります。そんな時は背景を省いて原因→結果という流れで書きましょう!
上の例だと
「携帯で音楽を聴く人が増えたため、CDが売れなくなった」
となります。
論述問題では「なぜ」の答えとなる原因が一番重大切なので、文字数が少ない時は原因と結果を書くことを優先しましょう!
論述問題で一点でも多く取るためのテクニック
論述の勉強法、書き方はわかったけど他に点数を伸ばす方法ないの?という人に日本史の論述問題で簡単に点数を伸ばす方法を教えます!しかし、今から紹介するテクニックだけを学んでも意味がありません。このテクニックは論述の勉強法、書き方を学んでから始めて効果を発揮します。しっかりと論述問題対策をして、歴史の流れを掴んだ上で実践してください!
重要なキーワードを入れる
論述問題はキーワードというものがあり、採点者が求める単語を書くと加点されます。文章を書くときにはキーワードを意識しながら書くと点数が伸びます。論述をするときはできるだけ固有名詞を使うとそれがキーワードで加点されたりします。
上の例だと
・スマートフォン
・音楽
・CD
この三つがキーワード(固有名詞)です。
キーワードを多く入れこむことでどんどん加点され点数が伸びていくので、日本史の用語はしっかりと暗記しておきましょう!
頻出問題を丸暗記する
日本史の論述問題の中には頻繁に出題される「頻出問題」というのがあります。この頻出問題を丸暗記しましょう。この頻出問題の解答は他の問題の解答に役立つことが多いです。頻出問題の解答の一部が他の問題の解答になったりすることがあるのです!
参考書や過去問をやっていて2回以上出てきた問題は暗記してしまいましょう!
まとめ
みなさん、日本史の論述問題の対策法について知ることはできましたか?
日本史の論述問題は点数が取れない受験生がとても多いです。論述問題を対策して、点数が取れるようになれば他の受験生と圧倒的な差を生み出すことができるでしょう。他の受験生との差を生みだしやすいのが実は日本史の論述問題なのです。
確かに論述問題は難しいかもしれません。しかし、対策をすれば必ず点数は取れるようになります!日本史の論述対策をして他の受験生と圧倒的な差をつけましょう!
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