隠れた名参考書、英文読解入門 基本はここだ！を難関大学合格に生かすための方法や、どんな受験生におすすめなのかを早稲田大学教育学部出身、イクスタコーチの土井がお伝えします！

結論、基本はここだ！の必要性を感じているあなた！勘が良いです。

英文法とも言えないし長文とも言えない分野を扱っているこの参考書ですが、英文を読めるようになって難関大学の英語で合格点を取れるようになるための通過点としてとても良い参考書なのでイクスタからもおすすめです！

イクスタコーチでも、英単語と英文法の基礎が完成するあたりで基本はここだ！を入れて本格的な英文読解のステージに上がります。

英語では英単語と英文法をやれば単純な文章はパズルを解くように読めるようになりますが、英単語と英文法の知識だけでは意味を推測できない特殊な構文が存在します。そんな初見では難解な文章を読めるようにするためのルールを理解する参考書です。

西きょうじさんが執筆しているこの基本はここだ！、さらに有名なポレポレは基本はここだ！の兄貴分に当たります。ポレポレはさらに難しいレベルとして早慶志望の受験生に特に有名ですね。

英語がこんな状態の受験生に最も有効な参考書です

基本はここだ！を使うことで効果が出る受験生の条件をリストアップしてみました。3つ以上当てはまる場合にはぜひ早速完成させることをおすすめします！

①志望校は国公立、もしくはMARCH以上の私立

大学受験の一般入試で国公立の二次試験で英語がある全ての受験生、またはMARCH関関同立以上の私立大学の一般入試の英語で合格点以上を狙いたい受験生が対象の参考書です。

②学校の英語の授業は少しは聞いていたけど、しっかり勉強した記憶がない

「学校の英語の授業を全く聞いていなかったわけではないけれど、テスト対策と言っても単語と文法を少し覚えたくらいで英語を理解した感じがしたことがない」そんな受験生は本格的に難しい英文を始める前のステップアップとして有効です！

③共通テスト英語リーディング70点以下

共通テストレベルの英語リーディングで70点以下の場合には英語独特の基本的な構文の理解が不足していることが疑われます。単純に英単語や英文法の知識が足りていない場合もありますが、単語や文法をそれなりにやっているのに英語が読めない場合には基本はここだ！を立ち読みしてみて知識や理解の抜け漏れを一度チェックしてください。

④センター試験の過去問英語筆記 130点以下

センター試験の過去問でも英語の基礎力を測ることができます。国公立や私立の入試問題で得点できる力があるかを測る問題としては、共通テストよりもセンターの方が良い指標になります。共通テストは国語力、情報処理力を測る側面が強いので、純粋な英語力を測る指標としてはセンター試験過去問の方が適当です。

筆記200点中130点以下であれば、英単語・英文法・英語構文のどれかの知識や理解が足りていないです。単純に単語が抜けているだけであればいいですが、文法や英文の読み方が身についていない場合には基本はここだ！を始めましょう！

⑤英単語や英文法は少し勉強しているけど、英文を読む、ということがどういうことか分からない

独学で、英単語は時間をかけて覚えているけど英文を読めるようになりにくいのがこのパターンです。英語の単語を前から意味を繋げてなんとか一つの文章に繋げて読もうとする気持ちも分かりますが、それではどうにもならない文章がいくつも存在します。英語ならではの読み方のルールを、この基本はここだ！でインプットしましょう！

⑥英単語や英文法を勉強しているけど英文を読む感覚が分からなくて英文の読み方をちゃんと勉強したい

ターゲットやシス単、速単などで英単語はやっているし、Vintageやネクステ、UPGRADEなどで英文法も勉強して知識をインプットしているつもりだけど、なぜか読めない文章がたくさんある、そんな受験生におすすめです。「今後難しい文章が出てきても困らないように漏れなく英文の読み方を学びたい」そんな受験生の要求に答えてくれる参考書です！

基本はここだ！の特徴

知識と理解の繋ぎ役

志望校を決めて大学受験のための英語を勉強し始めると、まず単語と文法の重要性に気付きますよね。それはそれで正解ですし、実際単語も文法も必要不可欠です。自分の志望校にあった教材でのインプットを進めてください。まず最初は英単語や英文法などの断片的な知識を学びつつ、入試問題では長めの英文を正確に理解して設問の正答を出すことが求められます。

英単語と英文法をインプットしても意味の取れない英文が度々出てきます。

The girl called Jane called on Jack.

難しい単語は使われていないのにパッと見では理解できないこんな文章。

早速基本はここだ！の12ページ例題2で出題されているこの例文、すぐに日本語訳として理解できるでしょうか。

英語には、英単語や英文法の知識をインプットしたとしても日本語訳として理解できない断絶があります。こうした断絶を埋めるのが基本はここだ！など構文や英文解釈と呼ばれている分野です。

約150ページ、153本の例文を使って英語ならではの表現方法を理解する

基本はここだ！は約150ページと、参考書の中ではかなり薄い部類に入ります。153本の例文とその訳す方法が紹介されています。早慶や旧帝大レベルの難易度の高い文章には不十分ですが、それ以外の難易度の大学受験英語はカバーしています。短くて単語のレベルも基礎だが、ぱっと見では日本語に訳せない例文の構造を知ることで、今後出てくるであろう難しい英文も、知識のパターンの中に当てはめることができるでしょう。

単語のレベルは簡単

基本はここだ！の例文で扱われている単語のレベルは基礎レベルがほとんどです。ほぼ中学レベルと言っていいでしょう。おそらく単語が難しくて意味が取れない、ということが無いように簡単なレベルの単語が選択されています。

「句や節など意味のまとまりがどういう構造になっているのか、どんな訳になるのか」

英語は動詞が最も重要です。その文章に出てくる動詞がどのような意味を持つのか、前後のどんな単語に影響を与えるのかを理解することが最も重要で、その文章を正確に理解する上で大きな要素となります。

英文の中で1つのカタマリになる句、SVを伴って1つのカタマリになる節、長い英文の中ではたくさんの句や節を発見しながら文章を読み解いていく必要があるのですが、句や節になるためのルールや定型表現が存在します。

英語ならではの特徴的な定型表現をインプットし、役割などを理解していきます。

徹底的に日本語で説明してあるので、知識としてそういうものとして暗記するだけではなく概念として理解できるのが特徴です。

参考書に迷ったら日本語の多い方を選ぶ！

土井はどの科目の参考書でも、可能な限り日本語が多い参考書をおすすめしています。知識を教えてくれるだけではなくて、なぜそうなるのか、背景知識、周辺知識との関係性を理解することでより忘れにくくなるし、応用のできる理解へ繋がるからですね。英語に限らず今後どちらの参考書にしようか迷った場合には、少しでも日本語の量が多い参考書を選べば間違いは無いはずです！

基本はここだ！を使って目指すのはこんな状態！

英単語と英文法の知識がある状態から、英語長文に出てくる一文一文の意味を抜け漏れなく捉えられるようになります。英単語と英文法の網羅的な勉強は同時並行で必要不可欠なものの、基本だここだ！で意味の取りにくい構文を学ぶことで、読める文章が一気に増えます。

英文法を学んだだけで読める文章も増えますが、英文法の知識だけでは読めない文章をあるので、同時並行で学んでいくことで大学受験レベルでも読める文章がかなり増えるでしょう！

試しに、センター試験の過去問やこれまでやってきた教材の英語長文を読んでみて、どれくらい読めるようになったかを試してみるのも楽しいですね！

共通テスト、私立大学、国公立大学など広く対応

共通テスト、私立大学、国公立大学、それぞれで高得点を取るためにおすすめの参考書です。

ただ、国語力と情報処理力に自信があるのであれば共通テスト対策としては必要ないかも。これがなくても単語力と文法力で70点は取れるのが共通テストです。

センター試験や、MARCHには及ばないレベルの英語の入試問題であれば、標準レベルの英単語、英文法と基本はここだ！を完璧に定着させることができれば65%は得点できるようになります。

難関大学の英語で合格点を取るためにはこの道は必ず通らなければならない道でもあるので、自分の成績チェックとしてもぜひ活用してみてください！

基本はここだ！と同時に使う、もしくは基本はここだ！が終わったら使うべきおすすめの参考書は？

基本はここだ！と同時に使うべき参考書のおすすめ

英単語

基本はここだ！と同時、もしくは基本はここだ！を始める前に完成させておいて欲しいレベルの英単語は、中学から大学受験の入門レベルで、有名な参考書だと以下のようなレベルです。

英単語ターゲット1200、英単語ターゲット1400

システム英単語Basic

速読英単語中学編 入門編

このあたりの英単語レベルは大学受験を始める段階で最速で完成させなければならない分野なので、基本はここだ！の前か同時並行で完成させてくださいね！

英文法

大岩のいちばんはじめの英文法も、上記の簡単なレベルの英単語と合わせて最速でマスターして欲しい内容です。英文法を学校で真面目に聞いた記憶のない場合には、おそらく大岩のいちばんはじめの英文法に記載されている英文法の考え方など、身についていない場合は多いです。まずはじめにこの大岩の英文法を3週間ほどで完成させてから、基本はここだ！を含む次の参考書のことを考えてくださいね。

> 大岩のいちばんはじめの英文法はいつまでに完成させるべき？イクスタコーチが紹介 - イクスタ

英文法四天王

Vintage、ネクステ、スクランブル、UPGRADE。この４冊の英文法の網羅系問題集をイクスタでは文法四天王と読んでいます。同じコンセプトの問題集を各出版社がそれぞれ出しているんですね。土井の一番のおすすめは旺文社のスクランブルです。

文法四天王の文法編までの知識は英文法の基礎-標準レベルとして、大学受験の全科目全範囲の中での最重要に位置するので、文法編の2周までは最優先で進めてください。基本はここだ！よりも四天王の文法編2周を優先させてください。四天王の文法編を2周して各分野の重要事項の知識を理解し始めた段階で、基本はここだ！を使って英文の意味の取り方を覚えていくのがおすすめの進め方です。

> 英語の参考書はこの中から選ぶだけで大丈夫。イクスタコーチが受講生に本気でおすすめできる英語の参考書・問題集 - イクスタ

基本はここだ！が終わったら使うと良いおすすめの参考書

英文法

基本はここだ！を3-4周して定着させたあとでもおそらく英文法四天王はまだまだ終わっていないことだと思います。四天王のどれかの文法編、語法編、熟語編は合計すると1000問近くあるので、マスターするにはまだまだ時間がかかるでしょう。引き続き四天王をマスターすることを優先してくださいね！

ここまでの英単語・四天王・基本はここだ！の内容を正しく理解することができていれば、共通テスト70点、センター試験英語筆記の過去問でも140点は得点できるようになっているはずです。ここまでの土台ができればどの大学にもチャレンジできる基礎力がついているので、最速でこの状態になれるように頑張りましょう！

ここまでに到達するのが早ければ早いほど難関大学の入試問題で合格点を取れる可能性が高くなります。高2の夏の時点でここまで完成していれば日本のどこの大学も目指せます。もちろん東大も。

高2の12月に到達していれば早稲田、慶應でも十分に合格点を取れる準備ができるでしょう。高2の3月であれば、MARCHや地方国公立大学で合格点を取るために勉強する時間が十分にあります。

構文

ポレポレ

四天王で知識をインプットしつつ、英文の読み方のパターンを増やしていくために構文の教材を進めます。基本はここだ！と同じ著者のシリーズ直系の応用編はポレポレなので、ポレポレをおすすめしたいところですが、構文の参考書の中でも難易度が高いですし早慶などで英語を強みにしたい場合以外を除いて分量的にtoo muchになってしまいがちなので、基本はここだ！を使ったからといって直系のポレポレに進まなければならない訳ではありませんよ。

基礎100

基礎英文解釈の技術100は中堅から難関大学を目指す受験生の中ではもっとも有名な参考書かもしれません。入門70や無印100なども有名ですね。

100の例題と100の演習を通して英語ならではの表現をインプットします。基本はここだ！と基本的な構成は同じですが、基本はここだ！の方が概念理解に役立つ表現が多くおすすめです。

基本はここだ！から基礎100に移行するのは難易度的にもちょうどよく例文の数も十分なので、MARCH以上を目指す受験生にとって、良い流れですね！

> 英文解釈の技術シリーズで早稲田レベルの英語長文を攻略する方法！実際のノートで解説！ - イクスタ

英文解釈のテオリア

テオリアは基礎100シリーズと構成がほとんど同じ参考書でZ会から出版されています。解説や日本語の丁寧さは基本はここだ！と基礎100と同じくらいでしょうか。他の教材と比べて例文が少ないのが残念なところですが、解説の丁寧さはイクスタとしてはおすすめしたいです。

長文読解

The Rules1,2

大学受験では最終的に難易度の高い英語の長文問題を正確に理解することが求められます。長文に対しての慣れが必要なので、長文の問題集と解きたいです。

長文読解は重要ではあるものの、始めるのは意外と遅いタイミングで大丈夫ですし、むしろ、一文読解までの知識や理解がある程度進んでから始めるのがおすすめです。

最終的には長文問題で点数を取れることが求められるので英語の勉強の始めのタイミングから英語長文の問題集をやりたい気持ちになりますが、最初からは必要ありません。

長文読解問題集の一番のおすすめはThe Rulesシリーズです。

> 英語の点数を伸ばしたい君へ！！解説がわかりやすすぎる「the Rules」がオススメ！ - イクスタ

ここまでイクスタコーチの土井が基本はここだ！についてご紹介してきました。

知る人ぞ知る参考書である基本はここだ！。大学受験の初期から中期にかけて取り組む参考書としておすすめです！ぜひ参考にしてみてくださいね！